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“上質なあかり”でLED照明を必欲品に、市場の成熟化に対抗するパナソニックLED/発光デバイス LED照明

LED照明を“上質なあかり”を生み出す必欲品に価値転換していく……。パナソニックは、まぶしさを抑えた面発光のLED照明「パネルミナ」と、住まいや暮らしの変化に合わせた室内照明を演出するシンクロ調色LED照明を発表した。

» 2013年03月06日 13時45分 公開
[馬本隆綱,EE Times Japan]
パナソニックの武田学氏

 パナソニックは2013年3月5日、面発光にすることでまぶしさを抑えたり、住まいや暮らしの変化に合わせて室内照明を演出したりできる住宅用LED照明器具を発表した。面発光LED照明「パネルミナ」とシンクロ調色LED照明の2種類で、さまざまな生活シーンにおいて、LED照明による“上質なあかり”が作り出す快適な空間を提案していく。いずれも同年4月21日より順次発売する。


 パナソニックの武田学氏 パナソニックの武田学氏

 パナソニック エコソリューションズ社の事業役員で、ライティング事業グループ インテリア照明ビジネスユニットのビジネスユニット長を務める武田学氏は、「当社のLED照明器具の売上高は前年度の2倍になっている。住宅用照明器具事業の販売構成比でも既に70%を超えた。この構成比を2015年までには100%としたい」と述べた。そのためには、「LED照明器具を“省エネ・長寿命”といったニーズに基づく必需品という位置付けから、“上質なあかり”を生み出す必欲品に価値転換しなければならない」と語り、成熟化しつつあるLED照明器具市場で新たな需要を創出していく考えである。

まぶしさを抑えた「パネルミナ」

 パネルミナは、独自開発の導光板技術を用いることで、従来は点光源だったLED照明を面で光る光源とした。その構造はLEDユニット、反射板、導光板および拡散パネルからなる。照明器具内のLEDユニットは18個のLEDを環状に配置した。そして反射板を使って連続したリング状の光にする。さらに、独自の導光板でその光を下方向だけでなく、横方向にも広げることができる。これらの技術によって、LED照明器具で均一な面発光を実現し、まぶしさを抑えることができた。

まぶしさを抑える「パネルミナ」の構造(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 今回発表したパネルミナは、ダウンライト拡散タイプ、ダウンライト集光タイプ、屋外用ダウンライト拡散タイプ、ダイニングペンダント、ブラケット、ダウンシーリングの6タイプで合計33品種をそろえた。明るさは60W形白熱電球相当となる。色温度は、電球色の2700K(ケルビン)で、ダウンライトとダウンシーリングは昼光色の5000Kも用意している。消費電力は調光タイプが8W、オン/オフタイプが7.1W。希望小売価格は1万5540〜3万5700円。

生活シーンに合わせて光色と明るさを調光

 シンクロ調色LED照明は、別売りのコントローラを使い、暮らしのシーンに応じて、「光色」と「明るさ」を変えることができる照明器具である。最近では、住宅のリビング・ダイニングの空間が多目的に利用されているという。食事をするだけでなく、学習や団らんの場所にもなる。これらの生活シーンでは、人が心地よいと感じる、光色と明るさの快適領域があることが分かっている。例えば、学習や朝食のシーンでは色温度が高い昼光色が適していると言われている。活気が出たり、集中力を高めたりする効果があるからだ。逆に、くつろぎシーンでは、気持ちを落ち着かせる効果がある色温度の低い電球色が適している。

シンクロ調色LED照明は、生活シーンに合わせて光色と明るさを変えることができる(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 今回発表したシンクロ調色LED照明は、ダウンライトやダイニングペンダント、ブラケット、スポットライトなど合計34品種をそろえる。明るさは従来の60W形白熱電球相当品に加えて、100W形相当品も追加した。また、ダイニングペンダントなどデザインの品ぞろえも充実した。さらに、新たに開発したシンクロ調色LEDユニットは、LED光源を中央部に寄せることで多重影を抑えている。

 色温度は2200Kから5000Kまで調光することが可能だ。これによって、さまざまな生活シーンにふさわしいあかりを演出することができる。消費電力は100形相当品が10W、60形相当品が8Wである。希望小売価格は2万790〜7万350円。

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