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タブレット出荷台数、2015年にPCを上回る見込みビジネスニュース 業界動向

タブレット端末の出荷台数がノートPCを抜く日は近いようだ。勢いに乗るタブレット端末に比べ、PC市場は縮小が続くと予想されている。とはいえ、ビジネスユーザーの間では、やはりタブレット端末よりもPCが好まれる傾向があるという。

» 2013年06月03日 12時05分 公開
[Dylan McGrath,EE Times]
Tablet

 米国の市場調査会社であるIDC(International Data Corporation)によると、2013年における世界PC出荷台数は、前年比で約8%減少する見込みだという。主な要因の1つとしては、消費者の好みがスマートフォンやタブレットに移行していることが挙げられる。

 IDCが以前に発表していた予測では、2013年のPC出荷台数は、前年比で1%強の減少となる見込みだった。しかし、今回の最新予測は、それを上回る減少幅となった。2012年の世界PC出荷台数は、2001年以来初めて減少に転じた。2014年の世界PC出荷台数は、さらに1.2%減少する見込みだという。

タブレット端末とPCの出荷台数予測(クリックで拡大) 出典:IDC

 IDCでWorldwide PC Tracker Program部門のバイスプレジデントを務めるLoren Loverde氏は、発表資料の中で、「PC市場の発展に伴い、PCの使い方が変化してきた」と述べている。

 IDCによると、タブレット端末の世界出荷台数は、2012年には1億4450万台だったが、2013年はその約59%増となる2億2900万台に達する見込みだ。タブレット端末の出荷台数は、2013年にノートPCを上回り、2015年にはPC全体(デスクトップPC+ノートPC)の総出荷台数も上回る見込みだという。

 IDCのモビリティトラッカー部門においてプログラムマネジャーを務めるRyan Reith氏は、発表資料の中で、「PCに対するユーザーの意識は、著しく変化している。とはいえ、PCは、特にビジネスユーザーの間で引き続き重要な役割を担うだろう。一方で、多くの一般ユーザーにとってタブレット端末は、かつてPCで行っていた主要な作業を、シンプルかつ簡単に行うことができるソリューションとなっている」と述べている。

 Loverde氏によると、「ユーザーの多くは、インターネットへのアクセスや、ソーシャルメディアの利用、電子メールの送受信、各種アプリケーションの利用といった日常的な作業において、高性能すぎる処理能力や大容量すぎるローカルストレージは不要だと考えている」という。

 同氏は、「ユーザーが重視しているのは、アクセス性や電池寿命の長さ、起動の速さ、直感的なインタフェースを備えたタッチパネルなどだ。しかし、このようなユーザーがPCに見切りを付けたわけではない。よりセキュアで堅牢な環境での作業が必要なときには、やはりスマートフォンやタブレット端末よりもPCを好む傾向にある。ただし、PCをこうした目的で使用する時間は確実に短くなっている上に、わざわざ新しいPCを購入するのではなく、手持ちのPCで済ませているようだ」と付け加えた。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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