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東芝が四日市第5棟第2期着工へ、2014年以降のスマホ/SSD向けNAND需要増に対応ビジネスニュース 企業動向

東芝は2013年7月2日、NAND型フラッシュメモリの増産体制を整えるため、四日市工場第5製造棟の第2期分の建設を2013年8月から着工すると発表した。建屋建設に伴う設備投資額は300億円。早ければ、2014年夏から稼働する。

» 2013年07月02日 16時45分 公開
[EE Times Japan]

 東芝は2013年7月2日、NAND型フラッシュメモリの増産体制を整えるため、四日市工場第5製造棟の第2期分の建設を2013年8月から着工すると発表した。完成予定時期は2014年夏ごろで、製造設備の導入時期や導入規模は「市場動向を踏まえ、今後、決定していく」とし、早ければ2014年夏から稼働を行う。

 着工する第5棟2期分建屋は、建屋面積1万8852m2で延べ床面積9万3653m2。既に稼働している第5棟1期建屋(建屋面積1万9148m2/延べ床面積9万3347m2)とほぼ同規模となる。東芝では、第5棟1期建屋の最大生産能力や現在の設備導入規模なども非公開として、明らかにしていない。

一部導入設備も今期予算に計上済み

東芝四日市工場第5製造棟の完成イメージ 出典:東芝

 第5棟2期建屋建設に伴う投資額は300億円で、2014年3月期に予定している半導体関連設備投資予定額1700億円に含まれており、「1700億円の一部には、第5棟第2期建屋に導入する製造設備の投資額も含んでいる」(東芝)。

 東芝では、第5棟2期建屋着工に関して、「スマートフォンやタブレット、エンタープライズサーバ向けSSDなどを中心に需要が増加傾向にあること、中長期的にも市場拡大が見込まれることから、今般、建設を決定した」としている。なお、新建屋は、現在第5製造棟で生産を実施している第2世代19nmプロセス品(関連記事:東芝、19nmプロセスを改良し「世界最小」の64Gbit容量品を発売)の後継となる次世代プロセス品や、BiCS(Bit Cost Scalable)などと呼ばれる3次元構造の次世代NANDフラッシュメモリの生産スペースを確保する狙いもある。

 東芝のNAND型フラッシュメモリ事業は、2012年夏にメモリカードなどリテール向け製品需要の低迷などを受けて最大30%の減産を実施。2012年秋以降から生産調整規模を段階的に縮小し、2013年4月からフル稼働による生産を再開。足元の稼働状況についても「フル稼働状態」としている。

 なお、東芝のNAND型フラッシュメモリの前工程製造の全てを担う四日市工場の新建屋建設は2011年7月に完成した第5棟1期建屋以来。同工場では、第5棟1期建屋以外に2005年完成の第3棟と、2007年稼働の第4製造棟が稼働。いずれの製造棟でも、建屋に関しては東芝が建設を行い、製造に関してはSanDiskと製造合弁会社を設立して共同運営を行っている。

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