Spansion(スパンション)は2013年8月2日付で、富士通セミコンダクターのマイコン・アナログ半導体事業の買収を完了したと発表した。
Spansion(スパンション)は2013年8月2日付で、富士通セミコンダクターのマイコン・アナログ半導体事業の買収を完了したと発表した。事業買収額は1億1000万米ドル(約110億円)で、Spansionは棚卸資産の約3800万米ドル(約38億円)とともに合計約1億4800万米ドル(約148億円)を支払った。富士通グループからSpansionへ転籍した従業員数は、約1000人としている。
Spansionと富士通は2013年4月30日に、2013年9月末までに富士通セミコンダクターのマイコン/アナログ半導体事業をSpansionに売却することで合意。(関連記事:富士通ブランドのマイコンは消滅へ、だが「富士通半導体」は継続)。買収は、ほぼ合意した内容通りに完了した。
Spansionが買収したのはマイコン/アナログ半導体事業の設計開発部門と海外拠点のマイコン/アナログ半導体製品に関わる販売機能。日本国内における販売は、富士通セミコンダクターの販売子会社でSpansionの国内販売代理店でもある富士通エレクトロニクスが継続して行うため、実質的に国内での販売機能は富士通グループ内に残った。同時に、マイコン/アナログ半導体製品の主力生産拠点である会津若松地区の2工場も富士通グループ内にとどまり、当面はSpansionが富士通グループに製造委託する形で生産を行う見込みだ。
製品ブランドについても、マイコンの主力製品である「FM3ファミリ」「FM4ファミリ」など、富士通セミコンダクターでの呼称、型番を継続して使用していく予定だ。
Spansionの社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるJohn Kispert氏は買収完了に際して、「買収によって生まれる新たな製品やビジネスチャンスに大いに期待している。Spansionは、組み込み市場における優位性を拡大し、エレクトロニクスの未来を創造、けん引するフラッシュメモリ、マイクロコントローラー、アナログ製品、ミックスドシグナルおよびシステムオンチップなどの幅広い製品ラインアップで、顧客をサポートしていく」とコメント。Spansionでは、今回の買収に伴い年間4億5000万〜5億5000万米ドルの増収効果を見込んでいる。
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