富士通は2013年10月31日、2014年3月期第2四半期業績説明会で、2013年2月に基本合意しているパナソニックとのシステムLSI事業統合について説明。同社取締役執行役専務の加藤和彦氏によれば「話し合いは順調に進んでいる」という。
富士通は2013年10月31日、2014年3月期第2四半期業績説明会で、2013年2月に基本合意しているパナソニックとのシステムLSI事業統合について説明した。同社取締役執行役専務の加藤和彦氏によると「話し合いは順調に進んでいる」という。基本合意発表時点で「9月までに正式合意をめざす」としていた計画から遅れているが、順調さを強調した。
富士通は2013年2月に、システムLSI事業をパナソニックのシステムLSI事業と設計・開発機能などを統合し、システムLSIの設計・開発などを手掛けるファブレス形態の新会社を設立するとともに、新会社への事業移管を検討することで基本合意したと発表していた(関連記事:富士通とパナがシステムLSI事業統合を正式発表、ファブレス新会社を設立へ)。
現在の交渉の状況について加藤氏は、「9月末まで(の正式合意)を目指していたが、相手もある中で、なかなか歩調が合わず遅れた。だが、(統合交渉している)みなさんも(半導体事業に)後がないと分かっており、交渉は進んでいる。パナソニックとは、現在、実務的な話し合いを進めている」と説明した。
2月の基本合意発表時には、システムLSIを生産する三重工場(三重県桑名市)の300mmウエハーラインを、大手ファウンドリのTSMCが中核となって設立される新たなファウンドリ企業(新ファウンドリ企業)に売却する方針も示している。
三重工場の売却について加藤氏は、「三重工場の件も進んでいる。いずれはわれわれから(外部に)出て行く」と売却を前提にした交渉を続いていることを明かした。
富士通は、システムLSI事業以外でも半導体事業の大規模な再編を実施。2013年7月には、携帯電話機向けRFIC事業をインテルに売却(関連記事:インテル、富士通の携帯電話機用RFIC事業を買収)し、2013年8月2日付でLSI事業と並ぶ主力分野だったマイコン/アナログ半導体事業の開発・販売簿門をSpansion(スパンション)に売却している(関連記事:Spansion、富士通のマイコン/アナログ事業買収を完了)。
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