ロームは、自己発電型の無線通信ネットワーク規格であるEnOcean向けの製品を用いたデモを行った。その他、常時体温を測定できる、ばんそうこう型の体温計も展示した。
ロームは、「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」(2013年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、EnOceanや特定小電力無線に対応したスイッチを利用して家電を操作するデモを披露した。
ロームは2012年10月に、EnOceanの業界団体であるEnOcean Allianceの主幹メンバーであるプロモーターに就任した。EnOcean Allianceには日本企業も約30社が加盟しているが、アジア企業でプロモーターになっているのはロームだけだという。
そうした背景もあり、同社はEnOceanに対応する製品の開発に力を入れてきた。具体的には、スイッチングで発電するスイッチモジュール、屋内の弱い光でも発電する温度センサーモジュールなどだ。ET2013では、スイッチモジュールを搭載したスイッチで照明やエアコンをオン/オフするデモを行った。
ロームの担当者は、「モノのインターネット時代が訪れつつある中、バッテリ不要で通信できるEnOceanの意義は大きい。当社は今後も、EnOcean対応の製品ラインアップの拡充を図っていきたい」と述べた。
この他、ロームのブースではグループ会社のラピスセミコンダクタが、ばんそうこう型の体温計を展示した。Bluetooth Low Energyに対応する無線通信ICとアンテナ、EEPROMを搭載した無線通信モジュール「MK71050-02」を使ったものだ。体温計には、同モジュールの他、サーミスタ、マイコン、コイン電池が搭載されている。消費電流は平均10μAで、半年以上電池を交換する必要がない。病院で患者の体温を常時測定するといった用途を想定している。
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