東京エレクトロン デバイスは、タブレット端末などを使って、遠隔地から製造装置などの稼働状況をチェックしたり、装置を操作したりすることができる「インテリジェントリモートKVM」をESEC2014で紹介した。既設装置の設定などを変更する必要がなく、容易にリモート制御システムを構築することができる。
東京エレクトロン デバイスは、「第17回 組込みシステム開発技術展(ESEC2014)」(2014年5月14〜16日、東京ビッグサイト)において、タブレット端末などを使って、遠隔地から製造装置などの稼働状況をチェックしたり、装置を操作したりすることができる「インテリジェントリモートKVM」を紹介した。既存装置の設定などを変更する必要がなく、容易にリモート制御システムを構築することができるのが特長だ。
インテリジェントリモートKVMは、ARMコアプロセッサとFPGAを組み合わせたザイリンクス製SoC「Zynq」をベースに、OSとして「Windows Embedded Compact 2013(WEC2013)」を実装している。現場にある製造装置からRGB信号で出力された表示画面をキャプチャーし、その画像データをZynqで処理する。処理したデータは、ネットワークに接続されたPCやタブレット端末、スマートフォンなどの画面に表示されるため、オペレータは遠隔地から現場の稼働状況などを即座に把握することが可能となる。
オペレータは必要に応じて、タブレット端末などに表示された画面を見ながら、現場の装置を遠隔操作することも可能だ。この際、現場での安全性を確保するため、遠隔操作できる範囲や機能を事前に設定し、制限することができるという。
「製造ラインやオフィス、店舗などに設置された装置/機器の機能を変更したり、機器に負荷を与えたりすることなく、画像の処理と送受信機能を備えたインテリジェントリモートKVMを接続するだけで、遠隔地からシステム監視やリモート制御を行えるのが最大のメリット」(説明員)と話す。また、Zynqに対するWEC2013の実装も日本で行っており、「サポート面でも万全」という。
インテリジェントリモートKVMは現在、特定顧客とシステムの評価を行っており、評価が終われば一般にも販売していく予定だ。
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