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電卓用ソーラーパネルで動く無線モジュール無線通信技術 エナジーハーベスト(2/2 ページ)

» 2014年06月17日 16時15分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]
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「はんだ付けするだけ」

 TWE-EH-Solarは、TWE-Liteシリーズとソーラーパネルの間に接続する基板で、基板にはダイオードなど整流用の個別部品と蓄電用の220μF容量コンデンサが実装されている。電源制御自体はTWE-Lite側のマイコン上のエナジーハーベスト用に最適化したソフトウェア(無償配布)が行う。さらに同基板には、電気二重層キャパシタなど蓄電デバイスを外付けできる端子が備わっている他、蓄電デバイスの充電状況を監視する残量モニタリングも行える。「ソフトウェアも提供するため、TWE-Liteとソーラーパネルをはんだ付けするだけで、電池レスの無線モジュールが実現できる」という。

蓄電デバイスを使用せず、最もシンプルな構成の無線リモコンの試作品。右上にスイッチボタンが付いており、ON/OFF情報を無線で送信する (クリックで拡大)

 対応するソーラーパネルは、開放電圧4〜6V、最大出力電力300mW以下(目安)で、推奨ソーラーパネルとして最大出力電力6mW(5.2V、1.1mA)の「AM-5815」(パナソニック製)を指定している。同推奨ソーラーパネルは、31.2×10.8mmサイズの電卓などで使用される小型のソーラーパネルだが、「リモコンなどの用途では、外付け蓄電デバイスなしにTWE-EH-Solarに内蔵したコンデンサだけで動作させることも可能」という。内蔵コンデンサの容量(220μF)で4回の通信が行えるとし、「ソーラーパネルに光を当てて数秒以内に起動できる点も大きな特長」と付け加える。

清涼タブレット菓子のケースを利用した電池レス無線温度センサーの試作品。コイン型の電気二重層キャパシタを備え、光がない夜間でも動作する仕組みになっている (クリックで拡大)

 TWE-EH-Solarの小売価格は、900円(税別)で、推奨ソーラーパネル同梱品は1200円(税別)。なお、TWE-Liteの価格は、実装しやすいDIP形状品で1500円(税別)となっている。

 「TWE-Liteシリーズは、小型、低消費電力でよく飛ぶとの評価を得て、さまざまな産業分野での採用が増えている。今後、より多くのセンサー端末が設置されていく中で、電池レスへのニーズは高まっていく見通し。まずは、TWE-EH-Solarで手軽にエナジーハーベストを試してもらいたい」としている。

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