ISSCCのメインイベントであるテクニカル・カンファレンスは2月23日の午前8時30分に始まる。チェアパーソンがISSCCの概要を説明したあと、唯一の全体講演である、基調講演がスタートする。基調講演には毎年、エレクトロニクス分野のリーダーが登壇し、タイムリーなテーマについて講演するのが慣例である。ISSCC2015では、3名の講演者を予定している。
最初の講演は、半導体大手メーカーSamsung ElectronicsのKim氏によるもので、半導体の進歩が人類社会を変革しつつある現状と将来を展望する。次の講演では、コントローラ半導体大手メーカーMarvell Technology GroupのSutardja氏が、半導体設計の将来像を解説する。最後の基調講演では、Katholieke Universiteit Leuven(ルーベンカソリック大学)のSansen名誉教授が、CMOSアナログ技術の微細化技術を展望する。
基調講演セッションが完了すると、昼休みとなる。といっても、ISSCCの参加登録料金には食事は一切、含まれていないし、有料の食べ物が会場フロアで販売されることもない。参加者はそれぞれ、ホテルのレストランや、ホテル周辺のレストランなどで昼食を摂ることになる。
ISSCCの場合、朝食は出ないし、レセプション(夕食での宴会)はない。国際学会では、朝食と昼食が付いており、また会期中の1日はレセプション(夕食での宴会)が用意されている(参加料金に食事代が含まれている)ものがある。こういった食事付きの国際学会に慣れている方は、ISSCCに初めて参加すると、戸惑うかもしれない。
さて食事の場所なのだが、初めてISSCCに参加する方で、サンフランシスコにあまり詳しくない方には、とりあえずBARTのPowell Street駅に入ることをお勧めする。といっても列車に乗るのではなく、地下のフロアを歩くためだ。駅構内のフロアを「Civic Center駅」方面に向かって歩くと、「Westfield San Francisco Centre」に直結する出入り口が見つかる。「Westfield San Francisco Centre」の地下1階がカフェテリアになっており、お好みのランチを楽しめる。
23日の午後1時半。いよいよ一般講演のセッションが始まる。といってもセッションは一つではない。セッション2〜セッション6までの5つのセッションが並行して進む。言い換えると、全ての講演を聴講することは不可能なのだ。あらかじめ聴講するセッションや講演などを決めておかないと、貴重な時間を無駄にすることになりかねない。
そこで次回からは、一般講演の見どころを分野別に紹介する。
(次回に続く)
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