インテルとマイクロン テクノロジーは2015年3月26日(米国時間)、1ダイで384Gビット容量を実現した3次元積層構造を用いたNAND型フラッシュメモリ(以下、3D NAND)を共同開発したと発表した。
インテルとマイクロン テクノロジーは2015年3月26日(米国時間)、1ダイで384Gビット容量を実現した3次元積層構造を用いたNAND型フラッシュメモリ(以下、3D NAND)を共同開発したと発表した。同日、256Gビット品のサンプル出荷を開始し、2015年夏までに384Gビット容量品のサンプル出荷を開始するという。量産は2015年内を予定している。
開発した3D NANDは、メモリセルを垂直方向に32層、重ねた構造を採用。セル当たり2ビットのデータを記憶するMLC(マルチレベルセル)で256Gビット、同3ビットのデータを記憶するTLC(トリプルレベルセル)で384Gビットの容量を実現したという。
メモリセル構造には、従来の平面構造NANDにも採用してきたフローティング・ゲート・セル構造を採用し、同構造を用いたことが「設計上の大きな鍵となっており、これにより性能や品質、信頼性の向上が可能になった」(両社)とする。
「競合するNANDの3倍の容量」(両社)とする最大384Gビットの容量を実現したことにより、「板ガムサイズのSSDで3.5Tバイト以上、標準的な2.5インチSSDで10Tバイト以上のストレージ容量を搭載することが可能になる」とし、2016年以降にSSD製品の量産出荷も開始するという。
メモリセルを垂直方向に積層し、面積当たりの記録密度を高める3D NANDは、2013年には、サムスン電子がチャージトラップフラッシュ(CTF)技術を用いた24層構造の128Gビット容量の3D NANDを世界で初めて製品化。サムスンは翌2014年にも、32層構造の3D NAND(128Gビット容量/TLC品)を製品化し先行。また東芝も2015年3月26日(日本時間)に、「BiCS」と呼ぶ3次元積層構造を用いた3D NANDのサンプル出荷を開始。サムスンを上回る48層構造ながら、容量はMLCで、128Gビットだった。
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