IntelがAlteraを167億米ドル(約2兆円)で買収する。2015年4月には、買収の交渉が決裂したと報じられたが、その後、合意にこぎつけたようだ。
IntelがAlteraを買収するという話はここ最近、何度か浮上したが、ついにその案件に決着がついたようだ*)。IntelがAlteraを167億米ドル(約2兆円)で買収することで、両社が合意したという。IntelとAlteraが2015年6月1日(米国時間)に発表した。
*)関連記事:IntelのAltera買収報道、アナリストらは冷静
IntelのAltera買収については、2015年3月に米Wall Street JournalとReutersが報じている。だがその直後の4月には、買収額の面で折り合いがつかず、交渉が決裂したと報じられた。当時は、買収額は100億米ドル(約1.2兆円)とされていた。そうした経緯があるが、今回は合意に至ったようだ。
IntelがAlteraに引かれた理由の1つとして、Alteraが、最新のFPGAとSoCの製造をIntelに委託していることが挙げられる。Alteraは、FPGA「Arria 10」ではTSMCの20nmプロセスを使用しているが、「Stratix 10」についてはIntelの14nm 3次元トライゲートプロセスを使用している。さらに、Intelの最新パッケージング技術も採用している。
肝心なのは、Alteraを買収することによって、Intelは、「既にIntelに製造委託しているFPGAメーカーを手に入れる」ということである。製造工場を稼働するということは、かなりのコストがかかる。より多くのチップを製造して自身で販売することは、良い方法だといえるだろう。さらに、プログラマブルロジックを含むプロセッサや、プロセッサコアとFPGAを同じパッケージに搭載したものなど、非常に興味深い製品が開発される可能性もあるのだ。
なお、Intelのプレスリリースによると、今回の買収について、両社の取締役会は既に全会一致で承認しているという。今後、規制当局とAlteraの株主の承認を得る予定だ。
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