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自動車業界にとって5Gとは何か(前編)採用は2020年よりも、もっと先(3/3 ページ)

» 2016年02月15日 13時00分 公開
[Junko YoshidaEE Times]
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V2V通信にはDRSCを

 これに対し、CVTAでプレジデントを務めるMcCormick氏は、DSRCの遅延が約1ミリ秒であるのに対し、4Gは約20ミリ秒である点を指摘する。

 同氏は、「両技術の遅延差を考慮すると、前後に数台の車が近接して走行するV2V(Vehicle-to-Vehicle:車車間)通信にはDRSCを採用すべきだ。DRSCは情報を、ドライバーではなく自動車に伝える。道路の凍結や路上の障害物に対して、自動車そのものの方が、人間よりもはるかに迅速に対応できるからだ」と説明している。

 ただし、これは、4G(LTE)がV2X通信では出番がないということを意味しているわけではない。「もしも自動車が、(事故現場や凍結エリアなど)問題があるエリアから十分に離れている場合であれば、遅延が20ミリ秒だとしても何ら問題はないだろう」と、McCormick氏は述べている。

 要するに同氏は、現時点ではDSRCとLTEを組み合わせることが妥当だとみているのだ。

イメージ画像 出典:U.S Department of Transportation(米国運輸省)

後編に続く

【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】

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