Wireless Geckoが真のマルチプロトコルMCUへ進化 : 無線の切り替えが可能に (3/3 ページ)
「スイッチド マルチプロトコル機能で起動するプロトコルを変更する場合、再起動時にプロトコルスタックの読み込みなどで10秒から15秒ほどの時間を要するが、プロトコルを変更しない通常の再起動の場合は、高速で立ち上がる」と日本法人IoTスペシャリストを務める水谷章成氏は説明する。その上で水谷氏は「現在、スイッチド マルチプロトコル機能とは別に、時分割で動的に無線プロトコルを切り替える“ダイナミック マルチプロトコル機能”の開発を進めている。2017年内には提供できる見込み」とし、Wireless Geckoは、まさにマルチプロトコルが動作するデバイスへと進化していく見込みだ。
2017年内に提供を予定するダイナミック マルチプロトコル機能の応用イメージ (クリックで拡大) 出典:Silicon Laboratories
スイッチド マルチプロトコル機能は、新製品のEFR32xG12シリーズだけでなく、従来のWireless Geckoでも利用できるという。
日本法人社長の深田学氏は「さまざまな無線規格が存在し、IoT機器で将来的にどの無線が普及するかなども不透明。マルチプロトコル対応のWireless Geckoではあれば、製品出荷後の使用環境でOTA(Over the Air)アップグレードによる無線プロトコルの変更も可能であり、柔軟に対応できる。Wireless GeckoはIoT用途に適したデバイスだ」と語っている。
IoTの裾野を広げる無線センサー開発キット
Silicon Laboratories(シリコン・ラボラトリーズ)は2016年7月、無線センサー端末などIoT(モノのインターネット)端末のプロトタイプを短期間、低コストで実現できる開発キットを発売した。IoTシステムのプロトタイプ構築用途やホビーユーザーなど幅広く展開していく。
IoTデバイス設計を簡素化、マルチプロトコルSoC
シリコン・ラボラトリーズは、IoTデバイス向けにマルチプロトコルSoC「Wireless Gecko」ポートフォリオを発表した。実運用に近いThreadやZigBee、Bluetooth Low Energyなどのソフトウェアスタックと統合開発環境を組み合わせることで、IoTデバイスの設計を簡素化するという。
Bluetooth 5、2Mbpsで100m、125Kbpsなら400m
Bluetoothの規格策定団体の幹部は2016年6月17日、EE Times Japanのインタビュー取材に応じ、次期バージョン「Bluetooth 5」の詳細を明らかにした。
IoTの通信方式は適材適所へ マルチプロトコルの現状
IoT時代の通信方式は適材適所で選ぶのが良い――。Silicon LaboratoriesがIoT時代の通信方式として提案するのは“マルチプロトコルソリューション”である。同社日本法人でIoTスペシャリストを務める水谷章成氏に、マルチプロトコルの5つの定義とその現状、課題について聞いた。
通信範囲4倍、速度2倍の「Bluetooth 5」を発表
Bluetooth SIG(Special Interest Group)は2016年6月16日、無線通信規格「Bluetooth」の最新バージョンとなる「Bluetooth 5」を発表した。
ZigBeeなどIoT無線規格対応のセンサーを用意
Computimeは、「スマートエネルギーWeek2016」で、Wi-SUNやZigBeeなどの無線技術を活用した各種センサー製品やゲートウェイ製品のデモ展示を行った。
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