「スマートフォンの電池が切れた」「スーツケースを置き忘れた」。旅行中のこうした問題を解決できるスーツケースが、エースから登場した。IoT(モノのインターネット)に対応したスーツケースだという。
ラゲージ(スーツケース)メーカーのエースは2017年8月7日、日本製トラベルバッグブランド「プロテカ」から、IoT(モノのインターネット)を導入した次世代型スマートラゲージ「マックスパス スマート」を開発、2017年9月15日より販売すると発表した。ラゲージには「バッテリーチャージ機能」やBluetooth無線を用いた「セパレーションアラート機能」などを搭載している。
マックスパス スマートは、ソフトバンクがデザインオフィス「nendo(ネンド)」と共同で取り組んでいる、デザイン特化型IoT商品開発プラットフォーム「DoT.(Design of Things)」を活用して開発した。「日本製ラゲージとして初めてIoTを導入」(同社)することで、移動時の利便性をさらに高めたという。
マックスパス スマートは、フロントオープンポケット内の専用ポケットに、電池容量が5000mAhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。スマートフォンであれば、約2回分のフル充電が可能となる。空港や駅のラウンジ、待合室などで、設置された充電コーナーの電源が全て使用中であっても、ラゲージに搭載したバッテリーから充電することができる。さらに、充電用として最長約100cmのコードリールをラゲージに内蔵している。このため、別途コードを用意する必要はない。充電中にはLEDが点灯する。防水キャップ付きで、雨天時でも安心して持ち運ぶことができる。
リチウムイオンバッテリー自体は、簡単に取り外しできる構造となっており、空港の手荷物検査場でも比較的スムーズに対応することができる。フリーの出力ケーブル(USBポート)も1本備えている。滞在先のホテルなどでは、部屋の電源コンセントから、直接リチウムイオンバッテリーに充電することができる。
もう1つの特長は、Bluetoothを用いた「セパレーションアラート機能」である。クラウドGPSトラッカー「TrackR」を搭載しており、Bluetooth無線でペアリングさせることにより、ラゲージとスマートフォンが連動する。ラゲージとスマートフォンが一定の距離以上に離れると、双方でアラームを発し、置き忘れや紛失を未然に防止することができる。
ラゲージがBluetoothの通信範囲外にあった場合、「Crowd Locate」機能を利用して、ラゲージの位置を確認することが可能である。この他、スマートフォンからラゲージのアラートを鳴らすことができ、ラゲージの場所を瞬時に知ることができる。
マックスパス スマートは容量が39L、重さは3.5kg、価格(税別)は6万6000円。一般発売に先駆けて、ソフトバンクが運営する「DoT.サイト」で、8月7日より先行販売を始めた。
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