8インチSiCインゴッドに対応、レーザーソー : KABRAプロセスで加工
ディスコは、KABRA(カブラ)プロセスを採用した、直径8インチSiC(炭化ケイ素)インゴッドに対応するレーザーソー「DAL7440」を開発した。
DAL7440の外観
ディスコは2018年1月9日、KABRA(カブラ)プロセスを採用した、直径8インチSiC(炭化ケイ素)インゴッドに対応するレーザーソー「DAL7440」を開発したと発表した。2018年3月にはテスト加工の要求に応えるため、同社の米国ノースカロライナ州のオフィスに、同装置を設置する予定である。
KABRAプロセスとは、SiCインゴッドの上面よりレーザーを連続的に垂直照射して、ウエハー化するスライス加工技術である。従来のダイヤモンドワイヤソーによる加工に比べて、加工時間が極めて短く、切断部分の素材ロスが少ない、などの特長がある(関連記事:“他にないスライス技術”がSiCの生産効率を4倍へ )。
同社は「SEMICON Japan 2016」で、直径6インチSiCインゴッド対応のレーザーソー「DAL7420」を公開した。だが市場では既に、直径8インチのSiCウエハーがサンプル出荷されるなど、大口径化が進んでいる。
このため同社は、直径8インチSiCインゴッドをスライス加工できる、KABRAプロセス対応の製品を新たに開発した。装置の外形寸法は、幅750×奥行き1350×高さ1800mmである。最大対応インゴッド厚みは40mm。この他、オートアライメントによるオリフラ検知機能、インゴッド厚み測定機能、ウエハー印字機能などを搭載している。なお、KABRAプロセスにおける一連の工程を完全自動化したシステム「KABRA!zen」への接続も可能である。
SiCインゴットのスライス加工、完全自動化へ
ディスコは、「SEMICON Japan 2017」で、KABRAプロセスによるSiCインゴッドスライス工程を全自動化した装置などを実機展示した。
WLCSP採用デバイスの薄化に対応する新ツール
ディスコは2017年11月27日、半導体デバイスの薄化に対応する精密加工ツール2種を開発し、2018年から順次発売すると発表した。
ディスコ、長野事業所・茅野工場を新たに開設
ディスコは、長野県茅野市に長野事業所・茅野工場を新設することを決めた。ダイシングソーの生産能力を増強する。これに伴い、新たに約550人を採用していく予定である。
ディスコ、台湾に研修専用の施設を開設
ディスコは、台湾拠点内に装置オペレーション研修を行うための専用施設「DHT Training Center」を開設した。研修サービスを一段と充実させることで、顧客や従業員の知識レベルを高めていく。
“後発・ローム”がパワーデバイスで成長できる理由
ロームはパワーMOSFETやIGBTなどのパワーデバイス分野で売り上げ規模を拡大させている。パワーデバイス市場では、後発のローム。なぜ、後発ながら、自動車や産業機器などの領域でビジネスを獲得できているのか。ローム役員に聞いた。
パワー半導体、シリコンの置き換えは何年も先
ドイツで開催されたパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe 2016」では、SiCとGaNを用いたパワー半導体が多く展示された。パワーエレクトロニクス業界に40年以上身を置く、ECPE(European Center for Power Electronics)のプレジデントを務めるLeo Lorenz氏に、現在のパワー半導体の動向について話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.