ST、最大出力200W対応の「MasterGaN4」を発表:電源などの小型軽量化を可能に
STマイクロエレクトロニクスは、ハーフブリッジゲートドライバーと2つのGaN(窒化ガリウム)パワートラジスタを集積したSiP製品プラットフォーム「MasterGaN」として、最大出力200W対応の新製品「MasterGaN4」を発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2021年4月、ハーフブリッジゲートドライバーと2つのGaN(窒化ガリウム)パワートラジスタを集積したSiP製品プラットフォーム「MasterGaN」として、最大出力200W対応の新製品「MasterGaN4」を発表した。
MasterGaN4の外観
MasterGaN4は、オン抵抗が225mΩで耐圧650VのGaNパワートランジスタやシリコンベースのゲートドライバーおよび、保護回路などをワンパッケージに集積している。入力電圧範囲は3.3〜15Vで、ホール効果センサーやMCU、DSP、FPGAなどに接続して、直接制御することができるという。
GaNパワートランジスタは高いスイッチング周波数で動作することができ、熱損失も少ない。このため、小型の磁性部品やヒートシンクで対応することができ、シリコンベースのデバイスに比べ電源や充電器、ACアダプターの小型軽量化が可能となる。電源電圧は4.75〜9.5Vに対応している。この他、ゲートドライバーのインターロック機能や、ローサイド/ハイサイドにおける低電圧誤動作防止機能(UVLO)、過熱保護などの保護回路を内蔵した。
MasterGaN4は既に量産中で、外形寸法が9×9×1mmのGQFNパッケージで供給する。1000個購入時の単価は約5.99米ドルである。さらに同社は、MasterGaN4応用システムの開発を容易に行うための評価ボード「EVALMASTERGAN4」も用意している。価格は約87米ドル。
【訂正】MasterGaN4のオン抵抗の記載に誤りがございました。「225Ω」ではなく、正しくは「225mΩ」になります。お詫びして訂正します。(編集部:2021年午前10時56分)
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