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» 2022年03月18日 14時30分 公開

“Arm阻止”戦略を加速するSiFive1億7500万ドルを調達

SiFiveは、プロセッサ関連のロードマップを加速させることと、Armに対する市場での地位を強化することを目的に、シリーズFの投資ラウンドで1億7500万米ドルを調達した。この投資により、同社の評価は25億米ドル超にまで高まり、2023年のIPO(新規公開株)に向けた準備を整えることが可能になった。

[Nitin Dahad,EE Times]

 SiFiveは、プロセッサ関連のロードマップを加速させることと、Armに対する市場での地位を強化することを目的に、シリーズFの投資ラウンドで1億7500万米ドルを調達した。この投資により、同社の評価は25億米ドル超にまで高まり、2023年のIPO(新規公開株)に向けた準備を整えることが可能になった。

SiFiveのプレジデント兼CEO、Patrick Little氏

 SiFiveのプレジデント兼CEO(最高経営責任者)であるPatrick Little氏は、米国EE Timesとのインタビューの中で、同社のRISC-VプロセッサコアIP「Performance」と「Intelligence」ファミリーの採用が予想を「大幅に上回った」と述べた。さらに同氏は「われわれが話をしたほぼ全ての顧客が『プロセッサベースの多様化を取締役会から命じられている』と言っていた。当社は、以前はシンプルな組み込み設計に焦点を合わせていたかもしれないが、現在では顧客の要求の中心である、インテリジェントデザインをターゲットにする形に変化しつつある。また、自動車コミュニティーも当社のプロセッサに目を向けている」と述べた。

 Little氏は「結果的に、今回の投資によってわれわれは新たなプロセッサコア発売の頻度を倍増させることができる。Performanceファミリーの『P550』と『P650』は既に展開済みだが、今後『P750』やその他のプロセッサも登場予定だ。従って、ロードマップを加速化することができる。また、12〜18カ月以内にIPOに向けた準備完了することもできるだろう。その頃にはIPOにふさわしい状態になっているはずだ」と続けた。

 Little氏は、Qualcommの自動車事業部門から2020年にCEOとしてSiFiveに加わった。同氏はSiFiveについて、「熟考を重ね、自社のミッションに大いに集中する企業である」と語る。また、P550がワット当たり性能が他のプロセッサコアより最大30%高まったことが実証されていること、そうした数値が顧客によっても検証されていることに言及したうえで、「われわれの目標はArmを大きくしのぐようになることだ。SiFiveは今では、Armを阻止するための戦略をさらに迅速に進められる状態にある」と述べた。

 2022年3月14日(米国時間)には、 SiFiveがOpenFive関連の事業部門をAlphawave IP Groupに売却したことが発表された。Little氏は、今回の投資ラウンドと同事業部門の売却は、プロセッサコアの面で成功するというSiFiveの決意の証であると述べ、SiFiveの目標に向けた鋭い集中の姿勢を強調した。「当社の製品は10億個のチップに搭載されており、スマートフォン用SoC(System on Chip)でもある程度の成功を収めている。次の3〜4年での目標は、その数を100億個にすることだ」(Little氏)

 同氏は、SiFiveが組み込み製品から顧客の設計の中心へと急速に移行していることを強調し、「前年は売上高の98%が組み込み製品だったかもしれないが、P550とIntelligenceファミリーの『X280』発売以来、高性能製品へとシフトし、現在ではこれらの分野からの収益が事業の半分を占めるようになっている」と語った。

 SiFiveは、自動車、AR/VR(拡張現実/仮想現実)、クライアントコンピューティング、データセンター、インテリジェントエッジなどのアプリケーションにおいて、半導体メーカー上位10社のうち8社を含む100社以上の顧客からデザインウィンを獲得しているという。Little氏は「RISC-Vコンピューティングが、将来の全てのコンピューティングプラットフォームの中心を争う競争力を持っていることを、市場が物語っている」と述べる。「RISC-Vコンピューティングの創設者であり、市場のけん引役として、RISC-Vエコシステムを前進させ、Armや他のプラットフォームの代替手段となり得る先進的なコンピューティングを顧客に提供することが、当社の役割だ」(Little氏)

Intelも投資

 Little氏はさらに、Intelは貴重なパートナーだと語る。Intel Foundry Services(IFS)の顧客ソリューションエンジニアリング担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーであるBob Brennan氏は、「Intelは、RISC-Vを含め、複数のISA(命令セット)戦略をとる方針だ。IFSのRISC-Vへの投資は、SiFiveと提携し、『Horse Creek』プラットフォームを構築することも含まれている。Horse Creekは『Intel 4』プロセスをベースにしたもので、2022年後半にリリースされる予定だ」と述べた。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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