S-82A2A、S-82B2Aの2種については、外部信号入力端子(CTL端子)による充放電制御に対応。同端子に温度検知用のPTCサーミスタを接続することで、過熱時に電池パックの充放電を禁止状態にする過熱保護機能を実現できる。
S-82A2B、S-82B2Bの2種では、パワーセービング信号入力端子(PS端子)を備え、外部信号でパワーセービング機能を動作させることが可能。パワーセービング機能動作時は、放電用FETをオフして放電を禁止するとともに、保護ICの消費電流を最大50nAに抑える。製品出荷時にパワーセービング機能を動作させることで、長期間の輸送、保管を行った場合でもユーザーがすぐに使用できるよう電池残量を残すことが可能になる。「電動工具など電池パックを交換して使用することの多いアプリケーションでは、電池パックを外したときに、パワーセービング機能が動作する設計にし、電池パック保管時の放電を防ぐといった使い方もあり、好評な機能だ」(浜口氏)とする。
過充電検出電圧 | 3.50〜4.80V ±20mV |
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過放電検出電圧 | 2.00〜3.00V ±50mV |
放電過電流検出電圧1 | 0.003〜0.100V ±1mV(S-82A2A/Bシリーズ) |
0.003〜0.100V ±3mV(S-82B2A/Bシリーズ) | |
放電過電流検出電圧2 | 0.010〜0.100V ±3mV(S-82A2A/Bシリーズ) |
0.010〜0.100V ±5mV(S-82B2A/Bシリーズ) | |
負荷短絡検出電圧 | 0.020〜0.100V ±5mV(S-82A2A/Bシリーズ) |
0.020〜0.100V ±10mV(S-82B2A/Bシリーズ) | |
充電過電流検出電圧 | −0.100〜−0.003V ±1mV(S-82A2A/Bシリーズ) |
−0.100〜−0.003V ±3mV(S-82B2A/Bシリーズ) | |
動作時消費電流 | 6.0μA max. |
パワーダウン時消費電流 | 50nA max. |
パワーセービング時消費電流 | 50nA max.(S-82A2BS-82B2Bシリーズ) |
最大定格 | 28V |
動作温度 | −40〜85℃ |
パッケージ | HSNT-8(1616)1.6×1.6×t0.4mm max. |
SNT-8A1.97×2.46×t0.5mm max. | |
新製品のパッケージは、1.6×1.6×0.4mmサイズのHSNT-8と、1.97×2.46×0.5mmサイズのSNT-8Aの2種(いずれも8ピン)。「従来品は6ピンで、ピン数は増えたがパッケージサイズは従来品よりも小さくなっている。今後は、今回の新製品で使用した最新の製造プロセスを使用するなどし、充放電制御用FETのオン抵抗を利用する従来型の電流検知方式による製品の更新版もラインアップしていく」(浜口氏)としている。
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