SEMIは、2022年の半導体前工程装置(ファブ装置)向け投資額が1090億米ドルになり、過去最高になる見通しを発表した。2023年も同等の投資額を予測しており、旺盛な投資は今後も続くとみている。
SEMIは2022年6月13日(米国時間)、2022年の半導体前工程装置(ファブ装置)向け投資額が1090億米ドルになり、過去最高になる見通しを発表した。2021年の910億米ドルに比べ20%の増加になり、3年連続の成長になる。2023年も同等の投資額を予測しており、旺盛な投資は今後も続くとみている。
今回の発表は、最新の「World Fab Forecastレポート」に基づくデータ。このレポートには、2022年以降に量産を開始する133の計画を含め、1400以上のファブ/ラインデータが収録されている。
SEMIのプレジデント兼CEOを務めるAjit Manocha氏は、「半導体製造装置の世界市場は、初めて1000億米ドルを突破する軌道を進んでいる。この歴史的なマイルストーンの通過は、前例のない成長に感嘆符を付けることになる」とコメントした。
2022年の投資額を地域別にみると、首位は「台湾」で前年比52%増の340億米ドルと予測した。続いて「韓国」が前年比7%増の255億米ドル、「中国」が前年比14%減の170億米ドルとなる見通し。「欧州/中東」は他地域に比べ規模こそ小さいが、過去最高となる93億米ドルと予測した。前年に比べ176%増となる。
さらに、「台湾」「韓国」「東南アジア」では、2023年も過去最高の投資額になると予測した。「南北アメリカ」は2023年に93億米ドルの投資額が見込まれている。
同レポートは、世界の半導体ファブ生産能力についても分析している。2021年はファブ生産能力が7%上昇、2022年は8%の増加を見込む。2023年についても6%の増加となる見通し。これによって、2023年のファブ生産能力は、200mmウエハー換算で月産2900万枚になると予測した。
2022年と2023年における設備投資の大部分は「ファウンドリー」部門である。それに次ぐのが「メモリ」部門。生産能力の増強も、この2部門が大半を占めることになるとみている。
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