ローム、ADAS向けDC-DCコンバーターICを開発:1.0Vの出力を実現
ロームは、ADAS(先進運転支援システム)に向けた降圧DC-DCコンバーターIC「BD9S402MUF-C」を開発し、2022年6月よりサンプル出荷を始めた。
ロームは、ADAS(先進運転支援システム)に向けた降圧DC-DCコンバーターIC「BD9S402MUF-C」を開発し、2022年6月よりサンプル出荷を始めた。
BD9S402MUF-Cの外観 出所:ローム
新製品は、車載用のセンサーやカメラなどを制御するSoC(System on Chip)やマイコンのセカンダリー電源用途に適した製品。出力電流は最大4A、2.2MHzのスイッチング周波数で、0.6Vという低い電圧出力まで対応することができる。
独自の超高速パルス制御技術「Nano Pulse Control」を用いることで、1.0V以下の出力を可能にした。極めて高い安定動作を可能にする高速負荷応答技術「QuiCur」も新たに搭載した。これにより、1.0V以下の出力電圧時に負荷電流が変動しても、±5%以内に抑えることができるという。
新製品の入力電圧は2.5〜5.5V、出力コンデンサー容量は22/44μF、動作温度範囲は−40〜125℃である。また、応答性能の選択機能も新たに搭載した。GAIN端子の「High」「Low」設定だけで、「電圧変動量優先」と「コンデンサー削減優先」を簡単に切り替えることが可能となった。
具体的には、高い負荷応答特性を実現するにはGAIN端子を「High」に、負荷電流変動をあまり気にしなくて済む用途ではGAIN端子を「Low」に、それぞれ設定するだけで、性能とコストのバランスを調整することができるという。
新製品は、インターネット販売も行っており、現在はコアスタッフオンラインとチップワンストップのウェブサイトより購入することができる。サンプル品の価格(税別)は500円。
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