次世代半導体パッケージ実装技術の開発を目指すコンソーシアム「JOINT2」は「SEMICON Japan 2022」(会期:2022年12月14〜16日、会場:東京ビッグサイト)で、取り組みの内容や研究開発の進捗を紹介した。
次世代半導体パッケージ実装技術の開発を目指すコンソーシアム「JOINT*)(ジョイント)2」は「SEMICON Japan 2022」(会期:2022年12月14〜16日、会場:東京ビッグサイト)で、取り組みの内容や研究開発の進捗を紹介した。
*)JOINT:Jisso Open Innovation Network of Tops
JOINT2は、レゾナック(旧昭和電工マテリアルズ、2023年1月1日からレゾナックに社名変更)が中心となって2021年に設立したコンソーシアムである。同社の他、味の素ファインテクノ、上村工業、荏原製作所、新光電気工業、大日本印刷、ディスコ、東京応化工業、ナミックス、パナソニック スマートファクトリーソリューションズ、メック、ヤマハロボティクスホールディングスが参画している。いずれも半導体実装材料や装置、基板の開発を手掛ける企業だ。
JOINT2は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」として活動している。
JOINT2は、3つのワーキンググループで構成されている。垂直接続技術を開発する「微細バンプ接合技術の開発」、平面接続技術を開発する「微細配線技術の開発」、そして「高信頼性大型基板技術の開発」だ。
「微細バンプ接合技術の開発」では、縦方向の高密度実装の実現を目指し、バンプピッチの微細化を進めている。2022年時点で、20μmのバンプピッチを実現していて、2024年には10μmを実現することが目標だ。
「微細配線技術の開発」では、ICなどを、高密度に形成された金属配線で平面方向に接続する技術を開発している。2025年には、L/S(ライン/スペース)を1/1μmまで微細化することを目指す。「現在は2/2μmまで実現している」(レゾナック)
「高信頼性大型基板技術の開発」では、140mm角のICパッケージ基板の実現を目指す。半導体ICの高性能化や高集積化に伴い、ICパッケージ基板では大型化への要求が強まっている。だが高い信頼性を実現した大型パッケージ基板の製造は容易ではない。レゾナックの担当者は「パッケージ基板が大型になると、製造時の歩留まりをどう上げていくかが課題になる」と説明する。JOINT2では現在、100mm角と120mm角の開発を進めている。
なおレゾナックの担当者は、「JOINT2には、新しい実装技術やパッケージング技術の開発に必要な材料、装置、基板メーカーがそろっている。そのため開発のスピードが非常に速く、計画が前倒しで進んでいる」と語った。
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