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マイクロレンズアレイで輝度70%向上、LGの有機EL TV新世代AIプロセッサも搭載

LGエレクトロニクス・ジャパンが、2023年の有機ELテレビの新製品ラインアップを発表した。4K最上位モデル「OLED G3」シリーズでは、マイクロレンズアレイ搭載の最新パネルによって、輝度が最大70%向上した。

» 2023年06月07日 13時30分 公開
[浅井涼EE Times Japan]

 LGエレクトロニクス・ジャパンは2023年6月7日、有機ELテレビの新製品ラインアップを発表した。4K有機ELテレビの最上位モデル「OLED G3」シリーズなど、4シリーズ12モデルを発売する。OLED G3はマイクロレンズアレイ搭載の最新パネル採用によって、従来品と比べ輝度が最大70%向上した。

消費電力を上げずに輝度が大幅に向上

 OLED G3シリーズは、約5.9μmの微細なマイクロレンズを1ピクセル当たり3600個以上、合計約300億個(65型の場合)配列する「マイクロレンズアレイ」技術を初めて採用した点が大きな特長だ。

 同社によると、従来の有機ELパネルでは発光した光の一部がパネル内で反射し、十分に出力されないことがあったという。今回採用したマイクロレンズアレイは、こうした課題に対応しさらなる明るさを実現する技術で、微細なレンズが光を画面側に屈折させることで、より効率的に光を出力できるようになったという。結果として、消費電力を上げることなく、2022年発売のスタンダードモデル「OLED B2」と比べ輝度を最大70%向上している。

従来モデル(左側)と比べ輝度が向上した「OLED G3」(右下) 従来モデル(左側)と比べ輝度が向上した「OLED G3」(右下)[クリックで拡大]

 映像ソースを学習した独自開発のリアルタイムAIプロセッサ「α9 AI Processor」も、新たに第6世代品を搭載した。同プロセッサでは、AIが映像を分析してノイズを除去した後、視聴者が注目する対象を判断してシャープネスやコントラストを調整する。また、1フレームを5000以上のゾーンに分割し、ゾーンごとに最も明るい部分と暗い部分を検出、エリアごとにトーンマッピングを適用する機能「ダイナミックトーンマッピングプロ」も、2023年モデルでは2万以上の分割に強化。より細かな調整を可能にしたという。

 さらに、視聴者の好みを分析し画質をカスタムする独自機能「パーソナルピクチャーウィザード」も新たに搭載した。従来モデルでも「あざやか」「スポーツ」などのモード選択はできたが、視聴者が自身の好みを把握していないと活用できなかった。パーソナルピクチャーウィザードでは、AIが提示する6つの画質から好みのものを最大2つ選ぶ作業を6回繰り返すと、8500万通りの画質から最もユーザーの好みに近い画質設定が適用されるという。

視聴者が注目する対象が強調される 視聴者が注目する対象が強調される[クリックで拡大]

 LGエレクトロニクスによると、同社の2023年のテレビ販売台数は、グローバルでは成長傾向にあるという。ただ、日本国内ではコロナ禍に在宅時間が増えたユーザーの買い替え需要が既にある程度落ち着いたことから、減少を想定する。一方、売り上げについては大型化や高機能化に伴う単価の上昇により、「2022年と遜色ない数字を期待している」(同社説明担当者)という。

 OLED G3シリーズは、55型、65型、77型の3モデルがあり、価格はオープン価格で、予想実売価格は43万〜88万円前後。2023年7月上旬に発売を予定している。同社の2023年有機ELテレビのラインアップは、このほか、4Kでは、「OLED B3」シリーズ(55型、65型、77型の3モデル。オープン価格:予想実売価格は30万〜65万円前後。2023年8月下旬発売予定)、OLED C3シリーズ(42型、48型、55型、65型、83型の5モデル。オープン価格:予想実売価格は29万〜99万円前後。2023年7月上旬発売予定)を用意。さらに、8KのOLED Z3シリーズ(88型の1モデル。オープン価格:予想実売価格は396万円前後)も受注生産を受け付けている。

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