日本アンテナと金沢工業大学は、空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム(WPT)に向けて共同開発した5.75GHz帯の「5Wレクテナ」において、入力電力37.6dBm(約5.7W)で整流効率88.5%と出力電圧38.9Vを得ることに成功した。
日本アンテナと金沢工業大学工学部電気電子工学科の伊東健治教授らは2024年5月、空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム(WPT)に向けて共同開発した5.75GHz帯の「5Wレクテナ」において、入力電力37.6dBm(約5.7W)で整流効率88.5%、出力電圧38.9Vを得ることに成功したと発表した。
WPTは電力を無線伝送できる技術。2022年5月に日本でWPTの省令が改正(5.7GHz帯などの利用が可能になった)され、工場や倉庫、配送センター内に設置されたロボットや検査装置、タグなどに取り付けられた各種センサーへの給電など、屋内や無人環境での応用が広がりつつある。今後、規制緩和がさらに進めば、指向性制御や有人環境でも利用できる可能性があるという。
レクテナはマイクロ波を直流電流に整流変換するアンテナ。共同開発した5Wレクテナは整流回路を内蔵している。開発品の外形寸法は48×48mm。
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