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24年は日本に注力、DigiKey社長が事業戦略を語るサポートや物流強化

米大手ディストリビューターのDigiKeyは2024年6月20日、報道機関向けの事業説明会を実施した。同社社長のDave Doherty氏は、2024年の注力国として日本を挙げ、各種サポートや情報提供、物流を強化すると説明した。

» 2024年06月28日 13時30分 公開
[半田翔希EE Times Japan]
DigiKey社長のDave Doherty氏 DigiKey社長のDave Doherty氏[クリックで拡大] 出所:DigiKey

 米大手ディストリビューターのDigiKeyは2024年6月20日、報道機関向けの事業説明会を実施。同社社長のDave Doherty氏は、2024年の注力国として日本を挙げ、各種サポートや情報提供、物流を強化すると説明した。

 Doherty氏は説明会の冒頭、「DigiKeyにとって日本は特別な場所だ。日本は、米国、カナダに次ぐ3番目の主要市場であり、2002年に海外進出した際の初めての国だ」と語った。

 日本市場における2023年の売り上げ実績は、国別では7番目に大きい9400万米ドルで、うち9割はオンライン注文によるものだ。同社の日本向けWebサイトの月間閲覧数は350万PV、月間訪問者数は18万8000人。Webサイトに日々寄せられるさまざまな意見や要望を基に、必要な情報を収集/分析して、ローカルレポートとして提供している。技術的な質問については、日本にいる8人のエンジニアが電話やメールで回答している。

 日本市場に注力する理由について、Doherty氏は「直近では若干下火ではあるものの、長期的には大きな成長がみられる。また、戦略的にも、最初は外部のコールセンターを使ったビジネスからスタートして、現在はDigikeyの職員が直接対応するようになるなど、模範的なビジネスの拡大ができている」と述べ、「今後は、日本を試金石として、アジア太平洋地域でのビジネスを拡大していく」と続けた。

世界180カ国、95万社に販売

 グローバルでは、2900社/1530万点以上の部品を180カ国/95万社以上に提供している。全ての在庫は米国ミネソタ州の製品流通センターで一括管理していて、配送時間の目安は、北南米が24時間、EMEA(欧州、中東およびアフリカ)が48時間、APAC(アジア太平洋地域)が72時間だ。Doherty氏は、DigiKeyの強みについて「品ぞろえ、欠品の少なさ、スムーズな物流、サポート面に関しては競合優位性がある。また、中小企業や大企業との少量取引にも対応する」と語った。

 昨今では、メーカーと顧客が直接取引をした上で、DigiKeyが物流だけを担当する場合もあるという。Doherty氏は、「少量の場合は手間がかかるため、DigiKeyを介しての取引を望む声もある。中には、自社製品であっても、DigiKeyから仕入れた方が早いという話も聞いている」と説明した。

製品流通センター拡張部(Product Distribution Center Expansion:PDCe)製品流通センター拡張部(Product Distribution Center Expansion:PDCe) 製品流通センター拡張部(Product Distribution Center Expansion:PDCe)[クリックで拡大] 出所:Digikey

 DigiKeyは、2023年に創設50周年を迎えた。Doherty氏は、50年間の成長実績について「製品在庫数、顧客数、サプライヤー数など目覚ましい成長を遂げている。売上高は、市場の状況によって変化するため必ずしも右肩上がりではないが、顧客数はここ10年間、右肩上がりで成長している」と語った。

DigiKeyの成長実績 DigiKeyの成長実績[クリックで拡大] 出所:Digikey

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