モビリティセグメントの売上高は、自動車生産の回復や、新規車種向け製品の立ち上げによる販売数量の増加により、前年同期比4%増の1080億円。営業利益は同292%増の24億円だった。同セグメント内の内訳は、自動車部品分野においては、タイ国内の利上げによる自動車需要の低迷の影響を受け減収だった。一方で、リチウムイオン電池材料分野では、民生機器向けの需要が引き続き低下しているものの、EV(電気自動車)向けの需要が好調で増収となった。
イノベーション材料セグメントの売上高は、原材料価格の高騰に伴う価格転嫁の影響で同8%増の470億円、営業利益は同92%増の55億円だった。ケミカルセグメントの売上高は、黒鉛電極の市場低迷による販売数量減の影響が大きく、同4%減の2454億円。営業利益は同57%減の20億円だった。
レゾナックは、2024年12月期通期業績予想も発表した。売上高、営業利益ともに上方修正し、売上高は前回予想比320億円増の1兆3920億円、営業利益は同140億円増の610億円と予想。特に、半導体・電子材料セグメントにおいて成長を見込んでいて、売上高が同230億円増の4330億円、営業利益が同190億円増の500億円になると予想した。
染宮氏は、上方修正の主な理由について「半導体後工程分野におけるAI関連需要の伸びを今後も見込んでいる。2024年12月期通期業績予想における半導体・電子材料セグメントの営業利益500億円のうち、大半を半導体後工程材料分野が占めると予想している。また、HD分野においても、前年の構造改革による赤字から一転、2024年第2四半期(2024年4〜6月)以降で黒字化を実現していて、今後も成長が見込まれる」と語った。
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