光を用いた高速な水中無線通信のデモも披露した。水槽内に光送受信機の試作機を2台設置し、青色レーザー(波長405nm)を用いて、カメラで撮影した映像を伝送。通信速度は2ギガビット/秒(Gbps)を実現した。
水中無線通信には、電波や音波を活用する技術もあるが、電波は水中で吸収されてしまい、音波は通信速度に制約があるなどのデメリットがある。そこで京セラは、光を用いた水中無線通信に着目した。子会社のKYOCERA SLD Laserが保有する窒化ガリウム(GaN)レーザーと、GaNレーザーに適した信号を生成する技術を駆使して、2Gbpsの高速伝送を実現したという。伝送距離は15cmほどだ。「自律型無人潜水艇(AUV)が海底/水中の充電ステーションにドッキングした際に、撮影したデータも伝送すると想定している。そのため、それほど長い通信距離は必要ないのではないか」(京セラ)。通信距離が最大5mの試作機も開発中だという。
京セラは、5Gbpsで通信できる試作機も開発中で、ブースでは5Gbpsで通信するデモも見せていた。「光電変換器の高速化や、レーザーの動作周波数の広帯域化によって5Gbpsを実現している。生成した信号を帯域幅に収めるには高い技術力が必要で、われわれはセルラー通信技術で培ったノウハウを生かしている」
その他、60GHz帯を使ったミリ波センサーを展示した。橋脚や建物に取り付け、微細な振動を非接触で測定し、インフラ/設備の予知保全に生かすといったユースケースを想定する。
展示したミリ波センサーは速度、距離、水平方向、垂直方向を測定できる4次元(4D)センサー。1個のセンサーで従来よりも広い面を測定できるので、複数の地点の振動などを効率よく計測できる。測定可能な距離は15〜20mで、測定範囲は±50度。京セラは現在、東京大学と構造ヘルスモニタリング向け技術を共同研究していて、工場の装置の振動モニタリングについて実証実験を実施中だという。
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