SiC事業については事業全体で2025年度には前年度比14%増、SiCデバイス/モジュール事業では同41%増と成長した。2026年度はSiC事業が同30%以上、SiCデバイス/モジュール事業は同55%以上の増加を見込むといい、東氏は「車載インバーターはEVではなかなかいい話を聞かないものの、その中でもしっかりとシェアを獲得している」などと説明。さらにAIサーバ向けでも2.5倍の成長を計画する他、第5世代SiC MOSFET 8インチ品の出荷開始なども売り上げ増に貢献するとしている。一方、基板の外販ビジネスについては「6インチではもう勝負にならないので、8インチでしっかり基板の外販が取れるかが課題だ」などと述べた。
サーバ向けビジネスでは2025年度〜2030年度まで年平均成長率(CAGR)42%で増加し、2030年度には売上高1000億円以上とする目標を明かした。
ロームは2025年度上半期の業績説明会の時点では、2030年度のサーバ向け売上高目標を300億円としていて、今回、大幅に上方修正した形だ。東氏は「大きな変化は、アナログICのMPC(マルチフェーズコントローラー)+DrMOSの部分だ。第1世代で非常にいいものができ、第2世代ではさらに特性が良いということで引き合いが強い。1000億円の半分近くはこのMPCとDrMOSが占める」と語った。
東氏はAIサーバ向けの強みとして、ロームがシリコン、SiC/窒化ガリウム(GaN)パワー半導体およびアナログIC、さらにシャント抵抗器やシリコンキャパシターなど全体をカバーする製品群を有する点を説明。そのうえで、AIサーバ向けでのNVIDIAとの協業に触れ、「しっかりとロームの品質を見てもらい、新しい製品(MPC+DrMOS)ができ、NVIDIAでもサンプルを非常に高く評価してもらえたため予想を大きく引き上げた。DrMOSは、現在使われている製品よりも効率を高められる点が高く評価されている。今後も競争は続くが、常に打ち勝っていけば、しっかりと上がっていくという見立てだ」と述べた。
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