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中国の第13次5カ年計画、接続性の改善に注力ビジネスニュース 業界動向

中国では第12次5カ年計画(2011〜2015年)が終わりに近づきつつある。同計画がどのように完了するのか、また、次の第13次5カ年計画(2016〜2020年)はどのような内容なのかに注目が集まっている。

» 2014年10月29日 10時05分 公開
[R Colin JohnsonEE Times]

 2016年に、中国の第13次5カ年計画がスタートする。既に、この次なる長期目標の内容に関してさまざまな臆測が飛び交っているが、中国政府が既存の第12次5カ年計画(2011〜2015年)をどのように完了させる予定なのかについても注目が集まっている。

 米国の市場調査会社であるIDC(International Data Corporation)によると、第12次5カ年計画については、大詰めの段階に入っているという。中国政府は、最優先事項として5つの技術目標を掲げていて、2015年を無事に終えることで2016年に合理的なスタートを切りたい考えだ。IDCによると、中国は現在、こうした目標の実現に向けて、資金提供を行うと共に、経済的圧力をかけているところだという。

接続性の向上

画像はイメージです

 IDC Chinaでマネージングディレクタを務めるKitty Fok氏は、YouTubeに投稿したビデオの中で、「中国政府は、国内において電子商取引を推進すべく、数々の取り組みを進めている。その中でも最初に着手したのは、中国全土の国民に向けてブロードバンドアクセスを拡大するという目標を掲げたプログラム『Broadband China』の作成だ。中国国内の95%の都市を網羅することを目指していたが、今のところはわずか45%しか達成できていない」と述べている。

 しかしFok氏によると、「中国政府は、2017年までに国産スマートフォンを10億台製造するという目標を掲げているが、その目的は、単に国産スマートフォンの台数を増やすということではない。接続性を改善することにある」という。中国では、“最適化”が非常に重要視されている。高い接続性を実現できれば、国民がオンラインで商品を購入しても、中国国内にはびこっているクラッカーの攻撃にさらされる心配がなくなる。そうすれば、インターネットサービス全体の発展につながることになるだろう。

 Fok氏は、「2つ目の目標は、現地ブランドのCPUおよびアプリケーションプロセッサを生み出すことにより、中国国内の半導体産業を推進していくことだ」と述べる。

 現地ブランドの中でも、Spreadtrum CommunicationsやRockchip(Fuzhou Rockchip Electronics)などのように成功を収めている一部のメーカーは、既にCPUの独自開発にも成功している。しかし、これらの製品が優位性を確立できているのは、ローエンドスマートフォン市場に限られている。Fok氏によると、中国政府は、このような優位性をハイエンドスマートフォン市場にも拡大していくことを目指し、経済的/政治的な圧力をかけているところだという。

 Fok氏は、「中国政府は既に、Qualcommのロイヤリティプログラムへの投資を進めている。おそらく、Qualcommと中国ファウンドリSMICとの提携関係を推進していきたい考えだろう」と述べている。IntelとRockchipは、2014年5月に提携を発表している。Intelが中国の半導体メーカーと提携したのは、これが初めてだった(関連記事:インテルとRockchipが提携へ、低価格タブレット向けSoC「SoFIA」を提供)。

中国のGDPとIT支出額の推移(予想含む)。2018年以降、中国は世界のIT支出額の10%以上を占めるようになるという。2016年に始まる第13次5カ年計画では、接続性の向上に焦点が当てられるという。 出典:IDC

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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