スパンション(Spansion)は、ARM Cortex-M4コアを搭載したマイコンファミリとして、グラフィックス処理を強化した製品と、ボイスコマンド制御が可能な製品を発表した。
スパンション(Spansion)は2015年2月6日、ARM Cortex-M4コアを搭載したマイコンファミリとして、グラフィックス処理を強化した製品と、ボイスコマンド制御が可能な製品を発表した。高度なヒューマンマシンインタフェース(HMI)機能が求められるIoT機器の用途に向ける。
グラフィックス処理を強化した製品「S6E2DH」シリーズは、動作周波数が160MHzのARM Cortex-M4コアを搭載するとともに、2Dレンダリンググラフィックスディスプレイコントローラー(GDC)や最大512kバイトのビデオRAMを統合している。また、高速クアッドSPIや「HyperBus」インタフェースなどのサポートにより、画像データの高速転送を可能とした。
GDCはイメージの回転や反転、拡大/縮小などの画像処理機能に加えて、2D形状のドローイングやレイヤー間のアルファブレンディング(透過処理)、画像圧縮の複数処理といった機能を備え、ホストコントローラーの処理負荷を軽減することができるという。解像度は320×240画素(QVGA)から800×600画素(SVGA)まで、表示色は4ビット(16色)から24ビット(1600万色)まで、それぞれ対応することができる。
S6E2DHシリーズは、パッケージによって120/176端子LQFP/TEQFP、および161端子FBGAを用意している。価格は、1万個購入時の単価で5.05米ドルから。
ボイスコマンド制御が可能な製品「S6E2CCxxF/MB9BF568F」シリーズは、話者に依存せず、日本語や英語、中国語、ドイツ語など複数言語に対応するボイス処理機能を備え、100以上のコマンドをリアルタイムにデコードすることができるという。今後はスペイン語やフランス語にも対応していく予定だ。会見の会場では「テレビ メインメニュー」「テレビ 戻る」「テレビ ボリュームアップ」などのコマンドを話者がマイクで入力し、ディスプレイにテキストを表示するデモを行った。
S6E2CCxxFシリーズは、最大動作周波数200MHzのARM Cortex-M4コアを搭載し、フラッシュメモリの容量は最大2Mバイト、SRAMは最大256kバイトの容量を実装している。MB9BF568Fシリーズは、最大動作周波数160MHzのARM Cortex-M4コアを搭載し、フラッシュメモリの容量は最大1Mバイト、SRAMは最大128kバイトの容量となっている。
パッケージは144/192端子のFBGA、および176端子LQFPで供給する。価格は1万個購入時の単価で6.95米ドルからとなっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.