IntelとMicron Technologyが、不揮発メモリ「3D XPoint(クロスポイント)」を発表した。NAND型フラッシュメモリよりも1000倍高速で、DRAMよりも8〜10倍、記憶密度が高いという。両社は、25年ぶりに新しい不揮発メモリのカテゴリを作り出したとしている。
IntelとMicron Technology(以下、Micron)は2015年7月29日(米国時間)、「NAND型フラッシュメモリよりも1000倍高速で、DRAMよりも8〜10倍、記憶密度が高い」とする新しい不揮発メモリ「3D XPoint(クロスポイント)」を発表した。
3D XPointは、メモリセルと「セレクタ」と呼ばれる部分を組み合わせた「柱」を何本か作り、その上下をワード線とビット線で接続する。両社は、この構造を「クロスポイント構造」と呼ぶ。セレクタに送られる電圧を変えることでメモリセルの書き込みと読み出しを行うとしており、これによってトランジスタが不要になる。このため、メモリを小型化できるようになる。
記者説明会で両社は、3D XPointについていくつか詳細を述べたものの、部品材料やスイッチングのメカニズムなどは明らかにしなかった。両社は、「われわれは、3D XPointを製造するために、特殊な複合材料を開発した」としている。
MicronのCEOを務めるMark Durcan氏によると、3D XPoint技術を適用したメモリIC(容量は128Gビット)は、IM Flash Technologiesが所有する米国ユタ州の工場で量産可能だとしている。なお、IM Flash Technologiesは、2006年に設立された、IntelとMicronの合弁会社である。
両社は、3D XPointを、機械学習や医療、8Kでのゲームといった用途に応用することを想定している。
IntelとMicronは、25年ぶりに新しい不揮発メモリのカテゴリを作り出したとしている。
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