こうした小型/薄型/軽量化を図りながら、TBS2000Bシリーズを上回る性能、機能も備える。周波数帯域を70MHzから500MHzに広げ、サンプルレートも1.25Gサンプル/秒(全チャンネル)、2.5Gサンプル/秒(ハーフチャンネル)、レコード長10Mポイントを実現。50MHzの任意波形/ファンクションジェネレーター、パターンジェネレーター、ボルトメーター、周波数カウンターも内蔵する(いずれもオプション機能、任意波形/ファンクションジェネレーター以外の提供は近日中予定)。I2C、SPI、UART、CAN、CAN-FD、LIN、SENTといった組み込み用途で使用される各種インタフェースのプロトコルトリガー/デコードが行える。
筐体前面には、10.1型の大型タッチパネルディスプレイをはじめ、操作用ダイヤル/ボタンといった操作系インタフェースや各種端子を備える。筐体側面には、電源接続コネクター、イーサネット端子、USB端子などを備える。
薄型、軽量の本体形状を生かし、VESAマウント(100×100mm)にも対応した点も従来のオシロスコープにはなかった特長。一般的なVESA規格対応のモニターアームなどを使用でき、デスクスペースを有効活用しやすくなっている。
テクトロニクス代表取締役の瀬賀幸一氏は「何百という顧客の実際の声を聞いて、そうした声をもとに作り上げた集大成の製品。エンジニアのワークスタイルは変化し、クルマの中など機器が組み込まれた先や、山の上など、いろいろな場所で測定、テストする機会が増えてきており、どこでも測定できるようにというコンセプトで開発した。一部、顧客に新製品を披露すると『ワオ』という感想が多く聞かれ、インパクト、驚きを与えている。顧客の要求に完全に合致し、または要求を超えている結果、インパクトを与えられているのだろう。(顧客の反応からも)今回の新製品には非常に自信を持っている。常識を変えるような製品、世の中を変えるゲームチェンジャーになると考えている」とした。
価格は、2チャンネル/周波数帯域70MHzの「2-BW-70」が23万8000円、4チャンネル/周波数帯域500MHzの「4-BW-500」が142万円(いずれも税別)になっている。周波数帯域や各種オプション機能は、ライセンス形式で提供され、購入後のアップグレードが可能になっている。また、落下や水没などの故障に備えた保証サービス(3年間3万4700円、5年間6万3700円/税別)なども用意している。
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