NHTSAは、その他の事故関連データをExcelファイルで公開している。最も大きいファイルでは、重複も含めて912件入力されている。アナリストの分析によると、21件の重複があったという。ファイルのデータ構造はADS/ADASファイルと同じだが、ほとんどの入力項目において詳細が記されていない。
このデータの問題点は、ADS/ADAS搭載車が両方とも含まれていて、それを区別するためのデータがほとんどないということだ。この分析では、ADS搭載車を明確にするために、前述のADS関連データで使われているものと同様の企業分類方法を使用している。これはつまり、ロボットタクシーとMaaS、ロボットトラックのカテゴリーに記載されている企業が、ADSのカテゴリーに入るということになる。「その他」のカテゴリーの大半は、ADS搭載車であると考えられる。
自動車メーカーには、ADS搭載車とL2のADAS搭載車の両方が含まれており、衝突事故の大部分をおそらくADASが占めているとみられる。Bentley MotorsやFerrari、Automobili Lamborghini、Maserati、McLaren Automotiveなどの高級車メーカーは、ほとんどがL2のADAS搭載車であり、ここでは除外されている。
また、Continental、デンソー、Magna International、Qualcomm、Robert Bosch、Valeo、ZF FriedrichshafenなどのTier1企業も除外されている。これらもL2のADAS搭載車である可能性が高い。
下表では、74社646件の衝突事故をまとめている。ロボットタクシーとMaaS、ロボットトラックのカテゴリーは359件で、全てADS搭載車とみられる。「その他」カテゴリーも、約7割がADS搭載車と推測される。自動車メーカーカテゴリーのADS搭載車による衝突事故の割合は30%台だ。つまり、このNHTSAのデータベースにある衝突事故のうち、約500件がADS搭載車関連の事故だということになる。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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