エッジ機器で本格的なAIを実現、Infineonが「PSOC Edge」第1弾の詳細を公開 : embedded world 2024 (2/2 ページ)
AI搭載アプリケーション開発のサポートとしては、同社が2023年5月に買収したImagimobが手掛けるMLプラットフォームおよびInfineonの「Modus Toolbox」などがあり、容易かつ効率的なアプリケーション構築が可能になるとしている。Rosteck氏は「PSOC Edgeは包括的なツール、ソフトウェア、イネーブルメントを統合し、アプリケーション開発者は、より少ないシステム消費電力とコストで、より豊富な機能を備えた迅速な開発が可能だ」としている。
Imagimobを統合したModus ToolboxによってエッジAIアプリケーション開発をサポートする[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies
また、Rosteck氏は「デバイスメーカーの観点からは内部には保護されるべき多くのIP(Intellectual Property)がある。そしてユーザーにとっては安全な製品であることは最も重要だ」とも強調。IoT機器の普及によって、機器をターゲットにした攻撃も増加/高度化していて、その対策の必要性は増加しているが、PSOC Edgeでは、Armのセキュリティ基準「Platform Security Architecture(PSA)」の最高レベルである「PSA Level 4」を満たしたという。Rosteck氏は、「PSOC Edgeは、PSA Level 4認証を満たした初のデバイスだ。さらにその他にもセキュアブートなど重要な機能を多数搭載し、高レベルのセキュリティを実現している」と語っていた。
今回、同社ブースでは、E84を用いたジェスチャー操作のゲームのデモを行っていた。
E84を用いたジェスチャー操作のゲームのデモ機。手前のモニター上に60GHzレーダーが設置されていて、プレイヤーの動きを検知。あとの処理は右にあるボードのE84で行っている[クリックで拡大]
デモは、プレイヤーがセンサーの前に立ち、腕の動きで画面に表示されたロケットを操作するというもの。Infineonの60GHzレーダーによってプレイヤーの腕の動きを検知していて、ジェスチャー検出など全てのML機能の処理は、Ethos-U55/Cortex-M55搭載のE84で行っている。同時にゲームのグラフィックについてもGPUおよびグラフィックインタフェース搭載のE84で実現していて説明担当者は「MLとグラフィック、そして低消費電力、高性能全てを統合したE84だからこそ実現可能なソリューションだ」と語っていた。
今後は「PSoC」ブランドを前面に――Infineonが非車載用マイコンの戦略を発表
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車載および産業向けの750V耐圧 SiCパワーMOSFET新製品、Infineon
Infineon Technologiesは2024年2月27日(ドイツ時間)、車載および産業向けのSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFET新製品「CoolSiC MOSFET 750V G1」シリーズを発表した。「クラス最高」(同社)とするRDS(on)× Qfrおよび高いRDS(on) × Qoss性能指数を実現し、システムの効率化やコスト削減に貢献する。
Arm、エッジAIに向けたNPU「Ethos-U85」を発表
Armは、エッジAI(人工知能)に向けたNPU(ニューラルプロセッシングユニット)ファミリーとして、新たに「Arm Ethos-U85」を発表した。前世代品に比べ性能は4倍に、電力効率は20%も向上させた。また、開発期間の短縮を可能にするIoT(モノのインターネット)レファレンスデザインプラットフォーム「Corstone-320」も同時に発表した。
エンドポイントAI向け新Cortex-Mプロセッサ&NPU
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onsemiが新開発のAFEチップを公開、高精度の電気化学センシングを超低消費電力で
onsemiが、高精度の電気化学センシングを低消費電力で実現する、小型アナログフロントエンド(AFE)「CEM102」を開発し、ドイツ・ニュルンベルクで開催された組み込み技術の展示会「embedded world 2024」(2024年4月9〜11日)で初公開した。
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