「1年間の総合記事ランキングトップ10」をお届けします! 2025年はどんな記事がよく読まれたのでしょうか。
「1年間の総合記事ランキングトップ10」をお届けします! 2025年は、どんな記事がよく読まれたのでしょうか。
2025年、おかげさまでEE Times Japanは創刊20周年を迎えました。これに合わせ、EE Times Japanでは、半導体業界を長年見てきたジャーナリストの皆さまや連載記事を執筆していただいている方からの特別寄稿を掲載しました。ことしもっとも多く読まれた記事もその1つで、人気連載「湯之上隆のナノフォーカス」を執筆する微細加工研究所の湯之上隆氏による特別寄稿でした。
もちろん、多くの方に読まれた背景には、その内容への強い関心がありました。この記事は、ことしの半導体国際学会「VLSIシンポジウム」で中国の研究者が発表した次世代トランジスタ「Flip FET」を紹介したものでした。「複数回にわたりウエハーを反転(Flip)させるという大胆なアイデア」そして「そのアイデアを、中国の北京大学というアカデミアが、300mmウエハーを用いて実証したこと」に対する衝撃はすさまじく、湯之上氏は「発表が終了した直後、600人を超える聴衆は一瞬、シーンと静まり返り、その直後、会場は蜂の巣をつついたような騒然とした雰囲気に包まれた」と現地の反応を臨場感たっぷりにレポートしています。
2025年は、引き続きAIブームが半導体市場をけん引した年でもありました。AIデータセンター向け需要の波に乗れた企業とそうでない企業との間には、依然として大きな差が生じています。2位に入った半導体市場の企業ランキング記事からは、このAIブームの主役であるNVIDIAやDRAMメーカーの伸長が読み取れます。また3位には、そうした市場における「勝ち組」と「負け組」を分析したグロスバーグ合同会社 代表による人気連載「大山聡の業界スコープ」がランクインしました。
ことしはパワー半導体業界において、電気自動車(EV)の需要鈍化の影響や、中国勢の躍進、そしてそれに伴う競争環境の激化が目立った年でもありました。4位と6位にはTSMCのGaNファウンドリー事業撤退の影響に関する記事と、JSファンダリの破産申請を伝える記事がランクインしています。これらの背景となる要因の1つとして、中国勢の成長による価格競争の激化が挙げられています。7位にもパワー半導体世界市場の調査内容を伝える記事が入っていることから、厳しい状況下にある市場への注目が高まっていたことがうかがえます。
10位には人気連載「大原雄介のエレ・組み込みプレイバック」から、最近話題となっているDDR5の異常な価格急騰に関する分析記事が入りました。この記事は2025年12月10日に公開したばかりですが、世界的に状況は悪化の一途をたどっていて、大きく注目が集まっていることもあり、大きな注目を集め一気にトップ10入りを果たしました。
2025年の半導体業界を振り返る記事を収録した電子ブックレットも、併せてぜひご覧ください。
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