タブレット端末市場は、2015年まで年平均成長率81%で成長するとみられている。この勢いに完全に押されているのがネットブック市場だ。同市場の成長は鈍化している。
米国の市場調査会社であるIC Insightsによると、タブレットPC(タブレット端末)を含む世界PC出荷台数は、2010年に3億6600万台だったが、2011年にはその13%増となる4億1400万台に達する見込みだという。
またIC Insightsは、タブレット端末を除外した予測値も併せて発表している。それによると、世界PC出荷台数は、2010年には3億4900万台だったが、2011年は成長率がわずか1%を上回る程度の3億5300万台になる見込みだ。
つまり、タッチスクリーンを搭載したタブレット端末の出荷台数は、2010年に1700万台だったが、2011年には6100万台に増加し、その市場規模は約4倍に拡大する見込みとなる(図1)。
一方で、IC Insightsは、「タブレット端末はノートPC市場全体を活性化させているものの、まだ初期段階にあるネットブック分野をほぼ壊滅状態に追い込んでしまった」と分析する。
タブレット端末の世界売上高は、2010〜2015年にかけて年平均成長率(CAGR)81%で伸びる見込みだ。一方、同じ期間における一般的なノートPC(ネットブックを含む)のCAGRは、わずか7%程度にとどまるという。
タブレット端末は、まだ家庭用PCを完全に置き換えるには至っていない。ただし、ノートPCやデスクトップPCの購買を先送りさせる要因にはなっているようだ。
IC Insightsは、2011年に販売されたタブレット端末のうち約4分の1が、ノートPCの代替品として購入されたとみている。また、その割合は今後数年以内に、約3分の1に達すると予測されている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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