ARMが2012年第3四半期の業績を発表した。売上高は前年同期比で18%増。同社は、引き続き堅調な成長を期待できるとしている。
ARMの2012年第3四半期の売上高は、プロセッサコア技術に対する高い需要とロイヤリティ収入の増加に後押しされ、前年同期比18%増となる2億2790万米ドルに達した。当会計年度の初めから現在までの売上高は、前年同期比14%増の6億5030万米ドルだった。
ARMの決算報告は、停滞気味のプロセッサ市場にとって一筋の光明が差すニュースとなった。同市場は、企業収益の悪化や世界経済の先行きの不透明感により、全体的に行き詰まった状態にある。
決算報告の主な内容は次の通りである。
ARMのエグゼクティブバイスプレジデントで、プロセッサおよびフィジカルIP部門のゼネラルマネジャーを務めるSimon Segars氏は、「Appleの『iPad』、およびChrome OSを搭載したノートPCでデザインウィンを獲得したことが、モバイルおよびコンピューティング部門の売上高増加を後押しした」と述べた。
Segars氏によれば、モバイル機器は同社にとって主要なターゲット市場ではあるが、TVやDVDプレーヤ、セットトップボックス、車のABS(アンチロックブレーキシステム)といった、モバイル機器以外の市場における売上高は、全体の40%を占めているという。
Segars氏は、「ARMベースのチップの出荷数量は、22億個にも達する」と付け加えた。
Segars氏は、2012年10月30日に開催される「ARM TechCon」で基調講演を行う予定だ。同氏は「当社は、この決算報告に非常に満足している」とした一方で、エレクトロニクス市場が依然として低迷していると述べている。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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