タブレット端末が絶好調だ。出荷台数は、2013年第1四半期だけで、2012年上半期を超えたという。出荷台数のランキングはAppleが第1位で、Samsung Electronicsが2位に続いている。
米国の市場調査会社であるIDC(International Data Corp.)によると、2013年第1四半期のタブレット端末の売上高は、2012年第1四半期に比べて、実に142%も増加したという。
IDCによる世界タブレット端末市場のリポートの予備データでは、2013年第1四半期におけるタブレット端末の出荷台数は4920万台に達し、2012年第1四半期の約2000万台から増加した。2013年第1四半期の出荷台数だけで、2012年上半期の出荷台数を超えたという。
IDCは、2013年第1四半期の堅調な伸びを支えたのは、より小型のディスプレイを備えた端末への高い需要だと分析している。同社は、タブレット端末の成長が緩やかになる兆しはないと述べた。
2013年第1四半期におけるAppleのタブレット端末の出荷数は1950万台で、IDCの最新の予測である1870万台を上回った。Appleでは通常、第4四半期のホリデーシーズンに需要が高まり、次の年の第1四半期に需要が急落する。だが、2012年第4四半期に第4世代の「iPad」を発売したことが少なくとも1つの要因となり、2013年第1四半期には、このような季節的な需要の変化はいくらか和らいだようだ。
世界第2位のタブレット端末サプライヤであるSamsung Electronicsも、iPadより小型の同社のタブレット端末が市場で好転し始める中、予想を上回る出荷台数を達成した。Samsungは、「GALAXY S」シリーズに代表される同社のAndroidスマートフォンの成長を生かし、タブレット端末を新興市場や新しい販売チャンネルに持ち込んでいる。
IDCのタブレット端末部門でリサーチディレクタを務めるTom Mainelli氏は、報道発表資料の中で、「『iPad mini』に対する持続的な需要と、業務用の出荷の堅調な伸びにより、Appleの2013年第1四半期におけるタブレット端末の出荷数は、予想を上回る結果となった」と述べた。
Mainelli氏は、「消費者の間には、Appleが新製品を3月に発売すると見込んで、1月や2月に製品を購入するのを控える傾向があるため、毎年第1四半期にはAppleの出荷台数は停滞する。今回は、iPadの発売を2012年第4四半期に変更したことで、Appleはそのような現象を回避できたようだ」と述べた。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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