FDKは2014年7月8日、従来品と同等サイズながら、大電流対応と低抵抗化を図ったハイパワーインダクタ「MCPシリーズ MCP2016D」を開発したと発表した。
FDKは2014年7月8日、従来品と同等サイズながら、大電流対応と低抵抗化を図ったハイパワーインダクタ「MCPシリーズ MCP2016D」を開発したと発表した。2014年7月23〜25日に行われる展示会「TECHNO-FRONTIER 2014」(東京ビッグサイト)で展示を行うという。
新製品は、主にスマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラなどモバイル機器の電源用回路向けパワーインダクタである。モバイル機器分野でパワーインダクタに求められている「大きな定格電流」「低損失」「小型・薄型化」などに応える製品として開発した。
大電流に対応するため、金属材料を使用したパワーインダクタの使用比率が増加傾向にある。ただ、金属材料は高い直流重畳特性が得られるものの、高周波領域では渦電流損失の増加に伴うコアロスが増大する傾向にある。
その中で、FDKは、金属材料によるパワーインダクタを超える直流重畳特性と高周波領域の低抵抗化を実現するフェライト材料を開発。独自のフェライト材料技術、磁気回路設計技術、プロセス技術を駆使してフェライト材料の持つ優れた電磁変換効率を引き出した。このフェライト材料を用いることで、2.0x1.6mm、高さ1.0mmという2016サイズながら、大電流用途の電源回路に加え、高周波駆動の電源回路でも高い変換効率を実現。従来製品(MIPSZ2016DFR)に比べ、大電流対応で約60%、低抵抗化で約30%、改善したとしている。
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