メーカー別でみると、ソニーがシェア42%で首位の座を維持している。Yoleの以前の発表によれば、ソニーは米国の輸出規制に伴うHUAWEI向け出荷減の影響などから2020年、2021年と2年連続でシェアが減少していた。そのため今回、3年ぶりにシェアを拡大した形となっている。
一方で、2位のSamsungは前年比3ポイント減のシェア19%、3位のOmniVisionも同2ポイント減の11%でそれぞれシェアを下げている。4位はシェア6%で前年同様のSTMicroelectronicsと、車載、産業分野の好調によって前年からシェアを2ポイント上げたonsemiが並んでいる。その後は、同2ポイント増のシェア5%でSK hynixが続く。
前述の米国のHUAWEI向け輸出規制によるソニーの出荷減や、中国市場における民生、車載、セキュリティ市場の成長によって好調だった中国メーカーは、モバイルおよびコンピューティング市場の低迷やセキュリティ市場の一時的な落ち込みの影響を受けているという。Yoleは、こうした背景から中国CISメーカーがより高い価値と平均販売価格(ASP)を実現する車載や産業分野でのシェア拡大を目指していると分析している。
Yoleは、民生機器向け市場の低迷を背景に各メーカーは、CISの高性能/高付加価値化を進めるか、製品ポートフォリオを車載、産業向けに転換する取り組みを行っていると説明。「業界は依然として、センサーの低消費電力化と小型化を進めつつ、より微細な画素や高S/N比、高ダイナミックレンジを追求している」としている。
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