2023年5月、富士フイルムは、米国Entegrisのグループ会社で半導体用プロセスケミカル事業を手掛けるCMC Materials KMG Corporationを7億米ドルで買収すると発表しました。重点事業分野である電子材料分野への投資の一環です。
2023年12月、富士通は、半導体パッケージ基板を手掛ける子会社の新光電気工業を、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)などに売却すると発表しました。先進半導体パッケージ分野の事業化に向けた支援強化を目的としていて、買収総額は約6850億円に上る見通しです。
ミネベアミツミは2023年11月、日立のパワー半導体子会社である日立パワーデバイスの全株式を取得し、子会社化すると発表しました。日立製作所グループのパワーデバイス事業に関する海外販売事業も譲り受ける予定です。
Infineon Technologiesは2023年5月、Tiny ML(機械学習)ソリューションを提供するスウェーデン新興Imagimobを買収したと発表しました。買収金額は非公開。Infineonは、「今回の買収によって世界クラスのMLソリューションを提供する体制を強化し、AI(人工知能)サービスを大幅に補完する」と述べています。
Infineonは2023年10月には、GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスを手掛けるカナダのGaN Systemsの買収を完了しました。この買収によってInfineonは、350以上のGaNパワーデバイス関連IP(Intellectual Property)および、450人以上のR&D部隊を有することになりました。
Boschは2023年4月、米国のファウンドリーであるTSI Semiconductorsを買収し、その工場を200mmウエハー対応のSiC(炭化ケイ素)デバイス工場に転換、2026年にも生産を開始すると発表しました。
ルネサス エレクトロニクスは2023年3月、NFC(近距離無線通信)チップセットやソフトウェアを手掛けるオーストリアPanthronicsを買収すると発表しました。コネクティビティ関連のソリューションを強化することが狙いです。
Synopsysが、RISC-Vのシミュレーションツールを手掛けるImperas Softwareを買収しました。RISC-Vを採用したプロセッサIP「ARC-V」を発表したばかりのSynopsysは、RISC-Vのエコシステム形成に力を入れます。
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