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次世代電池特集

小型のモバイル機器から自動車まで、さまざまな電子機器に搭載されるバッテリー。機器を駆動する要の部分であるだけでなく、安全性にも関わるバッテリーの分野では現在、新たな原理や材料、構造を採用する「次世代電池」の研究開発が加速している。本特集では、バッテリー関連技術の最新情報をお届けする。

Top Story

三菱商事RtMが国内外で販売:

SCREENファインテックソリューションズは、三菱商事RtMジャパンと提携し、燃料電池の重要部材である膜電極接合体「MEA(Membrane Electrode Assembly)」の量産事業を始めた。

(2022年4月8日)

新製品

リチウムイオン二次電池「SCiB」:

東芝は、リチウムイオン二次電池「SCiB」の新製品として、「高入出力性能」と「高エネルギー密度」を両立した「20Ah-HPセル」を開発、受注を始めた。

(2022年1月17日)
FDK CR2/3 8LHT:

FDKは、円筒形二酸化マンガンリチウム一次電池「CR2/3 8LHT」の販売を開始する。高さが33.5mmと同社従来品より11.5mm低くなっており、機器の小型化につながる。また、高耐熱の特殊樹脂製ガスケットを採用し、屋外で10年使用できる。

(2021年9月28日)
リフローはんだ付けで面実装が可能:

マクセルは、セラミックパッケージ型の硫化物系全固体電池「PSB041515L」を開発した。コイン形全固体電池の容量や出力特性を維持したまま、耐熱性と密閉性を高めた。2021年中のサンプル出荷を予定している。

(2021年4月1日)
電池交換不要を目指したボードを開発:

日本ガイシとロームは2021年1月20日、電池交換不要のメンテナンスフリー機器実現に向けて協業すると発表した。

(2021年1月20日)
日本特殊陶業 固体二次電池:

日本特殊陶業は、セラミック積層技術を活用し、非焼結型の酸化物系固体二次電池を開発した。不燃性で安全性が高く、使用温度範囲も広い。宇宙空間や自動車、海洋機器、運輸用IoT、防爆性能を必要とする機器に適する。

(2021年6月2日)
トレックス・セミコンダクター:

トレックス・セミコンダクターは2020年10月30日、全固体電池など定電圧(CV)充電対応電池に特化した充電用レギュレーターIC「XC6240」と電池電圧監視IC「XC6140」の2製品を発売した。

(2020年10月30日)
千葉事業所内に小型量産設備導入:

出光興産は、全固体リチウムイオン電池向け固体電解質の小型量産設備を、同社千葉事業所内(千葉県市原市)に新設する。稼働は2021年第1四半期(1〜3月)の予定。

(2020年2月20日)
小型化と大容量化の両立を可能に:

太陽誘電は、全固体リチウムイオン二次電池(全固体電池)を開発した。2020年度中にサンプル出荷を始め、2021年度中に量産を開始する予定である。

(2019年12月13日)
医療用インプラント機器向けに:

 Ilika Technologies(以下、イリカ)は、医療用インプラント機器向けの全固体電池「Stereax(ステリアックス) M50」を開発したとして、2019年4月16日、東京都内で説明会を行った。てんかんやパーキンソン患者向けの神経刺激装置や、健康維持のために肺動脈付近に埋め込む血圧センサーなどへの利用を見込んでいる。同社の最高化学責任者のBrian Hayden氏は、「早ければ2年後には、Stereax M50を搭載した機器が市場に登場すると予想している」と話した。

(2019年4月22日)

研究開発

キヤノンオプトロンが開発:

キヤノンオプトロンは「第13回 国際二次電池展(春)」(2022年3月16〜18日、東京ビッグサイト)で、全固体リチウムイオン電池向けの酸化物系固体電解質を展示した。産業技術総合研究所との共同研究により開発した材料である。

(2022年3月25日)
日本電気硝子がデモ:

日本電気硝子は「第13回 国際二次電池展(春)」(2022年3月16〜18日、東京ビッグサイト)にて、開発中のオール酸化物全固体Na(ナトリウム)イオン二次電池を展示した。

(2022年3月24日)
エネルギー密度、電力、寿命が向上:

二次電池を手掛けるイスラエルの新興企業Addionicsは、独自の電極技術を中心に電池構造を再設計する取り組みを進めるため、2700万米ドルの資金を調達した。電極の形状を従来の2次元から3次元(3D)に置き換えた「スマート3D電極」の開発に注力している。同社のCEO(最高経営責任者)兼創業者であるMoshiel Biton氏によると、このアプローチによってエネルギー密度と電力が向上する上に、バッテリー寿命も延びるという。

(2022年2月28日)
IonQとHyundaiが協業:

IonQとHyundai Motorは、新しい変分量子固有値ソルバー法(VQE:Variational Quantum Eigensolver)を共同で開発すると発表した。バッテリー化学におけるリチウム化合物や化学的相互作用の研究に適用することができるという。

(2022年2月8日)
結晶配向性を考慮した解析手法考案:

産業技術総合研究所(産総研)は、日産アークや高エネルギー加速器研究機構(KEK)、総合科学研究機構(CROSS)と共同で、新たに開発した解析手法を用い、リチウムイオン二次電池(LIB)の電極劣化状態を非破壊で可視化し、「新品」と「劣化品」における充電能力の差を定量分析することに成功した。

(2022年2月7日)
電池の電流密度と寿命を改善:

産業技術総合研究所(産総研)と日本ゼオンは、共同開発したリチウム金属と単層カーボンナノチューブシートを組み合わせた負極部材を用い、リチウムデンドライト(樹枝状結晶)の成長を抑制することに成功した。リチウムイオン二次電池で、高い電流密度と長寿命化が可能となる。

(2022年1月31日)
電気自動車用電池への応用に期待:

東京工業大学は、東京大学や産業技術総合研究所、山形大学らと共同で、低下した全固体電池の性能を、加熱処理だけで大幅に改善させる技術を開発した。電気自動車用電池などへの応用が期待される。

(2022年1月12日)
EV向けで期待:

固体電池技術は、現在電気自動車(EV)に電力を供給しているリチウムイオン電池に代わる、より軽量で、安全性の高い技術として浮上している。リチウムイオン電池は、コストや電力密度、走行距離の点で進歩を遂げたが、2021年11月1〜4日にポルトガルのリスボンで開催された技術会議「Web Summit 2021」で紹介された固体電池は、リチウム電池を上回る性能と安全性が期待されるという。

(2021年12月20日)
負極材に結晶化ガラスを用いる:

日本電気硝子は、出力電圧が3Vのオール酸化物全固体Na(ナトリウム)イオン二次電池を開発、駆動させることに初めて成功したと発表した。

(2021年11月22日)
CO2排出量と生産コストを大幅低減:

東京大学生産技術研究所(東大生研)とプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)、パナソニックおよび、豊田通商の4者は、リチウムイオン電池に用いる資源やリサイクルに関する「産学連携研究協力協定」を締結した。産学が連携し、電池用途に特化した材料の製造プロセスや、リサイクルのプロセス開発に取り組む。

(2022年1月28日)
機能実証機は定格出力50W級:

ジェイテクトは、ギ酸を用いた定格出力50W級の燃料電池「J-DFAFC」を開発したと発表した。今後、定格出力が1kW級の燃料電池開発に取り組み、製品化を目指す。

(2021年11月11日)
光誘起相分離のメカニズム解明へ:

神戸大学や物質・材料研究機構(NIMS)らの研究チームは、ハロゲン混合型ペロブスカイトに光を照射すると、結晶構造が局所的にひずみ、これによって発光波長が大きく変化することを突き止めた。サブÅレベルのわずかな構造変化は、結晶表面の格子欠陥を高分子材料で被覆し、不活性化すれば抑制できることも分かった。

(2021年10月21日)
東芝、双日、ブラジルCBMM:

東芝と双日、ブラジルCBMMは2021年9月24日、ニオブチタン系酸化物(以下、NTO)を用いた次世代リチウムイオン電池の電池の商業化に向けた共同開発契約を締結したと発表した。

(2021年9月28日)
フッ化物固体電解質でコーティング:

東北大学は、リチウムイオン電池(LIB)でコバルトフリーの正極を用い、安定な高電圧作動に成功した。コバルトは将来的に需給ひっ迫が予想される中、開発した技術を用いることで、資源的制約のリスクを回避できるとみている。

(2021年9月29日)
1ステップメニスカス塗布法を開発:

東芝は、エネルギー変換効率が15.1%という、世界最高レベルのフィルム型ペロブスカイト太陽電池を開発した。「1ステップメニスカス塗布法」と呼ぶ新たな成膜法を開発することで実現した。

(2021年9月14日)
高速充放電を可能に:

東北大学らの研究グループは、マグネシウム蓄電池の正極に適した硫黄系複合材料の作製に成功した。蓄電容量や充放電速度、サイクル特性などで高い性能が得られることを実証した。

(2021年7月29日)
mAレベルの電流を連続して出力:

産業技術総合研究所(産総研)は、空気中の湿度変化を利用して発電する「湿度変動電池」を開発した。溶液からなる素子のため内部抵抗が極めて小さく、mAレベルの電流を連続して取り出すことに成功した。

(2021年6月8日)
フッ素フリーの電解質を開発:

東北大学は、カルシウムイオン電池用の電解質を新たに開発、これを有機溶媒に溶解させたカルシウム電解液を作製することに成功した。この電解液を用いて試作したカルシウムイオン電池が、室温で安定動作することを確認した。

(2021年4月9日)
不純物を含まない界面を作製:

東京工業大学らによる研究グループは、全固体電池の容量を従来の2倍とすることに成功した。不純物を含まない電極/固体電解質界面を作製することで実現した。EV(電気自動車)の航続距離を延ばすことが可能となる。

(2021年1月28日)
電解液量と面積容量の比率が鍵:

物質・材料研究機構(NIMS)はソフトバンクと共同で、リチウム空気電池のサイクル寿命を決める要因を特定することに成功した。リチウム空気電池内部の複雑な反応を精密に評価する手法を確立したことで可能となった。

(2020年12月7日)
全体の3分の1以上が日本:

欧州特許庁および国際エネルギー機関は2020年9月22日、電池技術に関する世界特許出願数で、2018年に日本が全体の3分の1以上を占めて「圧倒的世界ナンバー1」となったと発表した。電池技術の特許出願人の世界上位10社中7社が日本を拠点とする企業だという。両者が発表した電池技術に関する共同調査研究「EPO-IEA Battery Study」において明らかにした。

(2020年9月23日)
高容量で長寿命の電池材料開発へ:

東京大学は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用い、次世代リチウムイオン電池の充電過程を原子レベルで解明することに成功した。高容量で寿命が長い電池材料の開発につながる研究成果とみられている。

(2020年9月15日)
薄膜型とバルク型の解析を可能に:

パナソニックは、ファインセラミックスセンター(JFCC)および、名古屋大学未来材料・システム研究所と共同で、全固体電池の充放電中におけるリチウムイオンの動きを、ナノメートルの分解能でリアルタイムに観察する技術を開発した。

(2020年7月14日)
豪大学の研究チームが開発:

オーストラリアMonash University(モナシュ大学)が、リチウムイオン電池の5倍の容量を実現するリチウム-硫黄(LiS)電池を開発したと発表した。これにより、電気自動車の大幅な低価格化や、主電源の大規模ストレージなどを実現できる可能性が広がる。

(2020年1月9日)

市場/設備投資

矢野経済研究所が世界市場を調査:

リチウムイオン電池(LiB)主要4部材の世界市場は、2020年の約233億米ドルに対し、2025年は約500億米ドルの規模に達する見通しである。矢野経済研究所が調査した。

(2021年6月17日)
タッチパネル製造ラインを活用:

ホシデンは、ペロブスカイト型太陽電池事業に参入する。滋賀にある関係会社のタッチパネル製造ラインを活用して生産を行う。2021年中にサンプル品の出荷を始め、2023年より量産を開始する予定。

(2021年4月20日)
富士経済が世界市場を調査:

富士経済は、全固体電池の市場調査を行った。市場規模は2020年見込みの34億円に対し、2035年は2兆1014億円と予測した。次世代車(xEV)やエネルギー貯蔵システム(ESS)向けの需要が拡大する。

(2020年12月25日)
2021年から本格量産に移行:

マクセルは、硫化物系固体電解質を用いたコイン形全固体電池の生産設備を小野事業所(兵庫県小野市)に導入し、2021年から量産を始める。

(2020年10月2日)

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