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次世代電池特集

小型のモバイル機器から自動車まで、さまざまな電子機器に搭載されるバッテリー。機器を駆動する要の部分であるだけでなく、安全性にも関わるバッテリーの分野では現在、新たな原理や材料、構造を採用する「次世代電池」の研究開発が加速している。本特集では、バッテリー関連技術の最新情報をお届けする。

Top Story

世界標準の技術開発を目指す:

トヨタ自動車と出光興産は2023年10月12日、全固体電池の量産化に必要な硫化物固体電解質の開発やサプライチェーン構築に向けて協業を発表した。全固体電池の実用化は、2027〜2028年を目指している。

(2023年10月19日)
蓄電池材料を低温かつ短時間で合成:

北海道大学と神戸大学の研究グループは、リチウムイオン電池の正極活物質に用いられる「層状コバルト酸リチウム」を、低温かつ短時間で合成できる手法を開発した。

(2023年11月20日)

新製品

欧州バッテリー規則にも対応:

フランスの小型電池メーカーITEN(アイテン)は、「EdgeTech+ 2023」(2023年11月15〜17日/パシフィコ横浜)に出展し、超小型の全固体電池を展示した。長寿命が特長で、75% DOD(放電震度)で2000サイクル使用できるという。

(2023年11月17日)
33.66%の変換効率を達成:

シャープは、新構造の化合物・シリコン積層型太陽電池モジュールを開発し、33.66%という世界最高の変換効率を達成した。化合物2接合型セルの厚みは、従来の化合物3接合型セルに比べ3分の1以下に薄くできるという。

(2023年11月1日)
伝統工芸とコラボした太陽電池も展示:

太陽誘電は「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日/幕張メッセ)に出展し、チップ型の全固体電池を展示した。独自開発の正極材/負極材の改良によって、容量密度は50mAh/cm3超を実現した。

(2023年10月31日)
デザイン性と発電効率を両立:

パナソニック ホールディングスは「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日)に出展し、ガラス建材一体型 ペロブスカイト太陽電池を展示した。発電効率は最大17.9%で「従来の結晶シリコン系の太陽電池と同等の発電効率だ」(同社)という。「CEATEC AWARD 2023」のデバイス部門で準グランプリを受賞した技術だ。

(2023年10月24日)
硫化物系電解質を使用:

マクセルは「SENSOR EXPO JAPAN 2023」にて、硫化物系電解質を使用した全固体電池を展示した。長寿命かつ高耐熱が特長なので、点検しにくい場所や過酷な環境下にあるインフラ設備のモニタリング/異常検知に貢献するという。また、酸化物系全固体電池と比べて高容量で最大放電電流が大きいという。【訂正あり】

(2023年9月28日)
マクセルとロームグループが開発:

マクセルは、全固体電池を用いたエナジーハーベスト対応の評価用キットを、ロームグループと共同で開発した。太陽光や室内照明を利用した電源システムの開発と評価を迅速に行うことができる。

(2023年7月31日)
連続的な遅延を防ぐシステム設計に:

東芝は、蓄電池システム内にある蓄電モジュールの状態について、「Bluetooth Low Energy(BLE)」を用いて監視できることを実証した。状態監視を無線化しても、システムエラーの発生は10年間で1回以下に抑えることが可能だという。

(2023年6月22日)
ニチコンがEdgeTech+ 2022に出展:

ニチコンは組み込み技術に関する展示会「EdgeTech+ 2022」(会期:2022年11月16〜18日、会場:パシフィコ横浜)で、長寿命かつ急速充放電ができる小型リチウムイオン二次電池「SLBシリーズ」を展示した。

(2022年11月28日)
マクセル:

マクセルは2022年7月25日、従来製品よりも約2倍のエネルギー密度を持つセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」を開発し、製品化したと発表した。リフローはんだによる基板への表面実装に対応し、105℃環境下で10年間使用できるという。2023年春に京都事業所に導入する量産設備で生産する計画。

(2022年7月26日)

研究開発

高価なコバルトを用いずに実現:

東京大学は、高価なコバルトを用いずに、エネルギー密度が従来比1.6倍となる「リチウムイオン電池」を開発、安定動作に成功した。

(2023年10月26日)
正極向けに多孔質グラフェン開発:

筑波大学は、安価で入手しやすい材料を用いながら、高い電池性能を発揮する全固体マグネシウム空気一次電池を開発した。多孔質グラフェンとマグネシウムを電極に用い、さらに電解液を固体化することで実現した。

(2023年10月20日)
微量の不純物添加で性能を最大化:

鳥取大学の研究グループは、化粧品などに用いられている「酸化チタン」を改良すれば、次世代蓄電池の負極材料に適用できることを確認した。

(2023年10月17日)
70%超の発電効率も実現可能に:

横浜国立大学と産業技術総合研究所(産総研)および、宮崎大学の研究グループは、プロトン伝導セラミック燃料電池(PCFC)の内部短絡を抑えることで、発電性能を大幅に向上させた。実験データを再現できる計算モデルも構築した。

(2023年10月13日)
効率は太陽電池18.2%、LED15.2cd/A:

東京大学は、電源を内蔵し超薄型で変換効率が高い「ペロブスカイト光脈波センサー」を、スイス連邦工科大学と共同で開発した。室内光レベルの光量環境でも、ペロブスカイトLEDを駆動できる発電が可能だという。

(2023年10月10日)
化合物に触媒技術を応用:

産業技術総合研究所(産総研)は、触媒により二酸化炭素を活物質化し、これを利用した「レドックスフロー電池」を、京都大学と共同で開発した。さまざまな化合物に触媒技術を応用すれば、新たな材料開発につながる可能性が高いとみている。

(2023年10月6日)
ソフトバンクとEnpower Japan:

ソフトバンクとEnpower Japanは、リチウム金属負極を用いた全固体電池セルで、重量エネルギー密度を300Wh/kgまで向上させることに成功した。

(2023年8月25日)
磁気センサーを用い非破壊診断:

筑波大学と小山工業高等専門学校は、磁気センサーを用いた非破壊診断により、燃料電池内部の電流分布をリアルタイムに可視化し、安定した稼働を実現するための制御システムを開発した。

(2023年9月27日)
変換効率は26.5%:

東京都市大学が、軽くて曲げられる「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池」を開発した。開発品はセル面積1cm2において26.5%という高いエネルギー変換効率を達成した。

(2023年9月26日)
福田昭のデバイス通信(415) 2022年度版実装技術ロードマップ(39):

今回は、電気自動車(EV)の充電インフラでも設計思想が全く異なる、バッテリ交換式システムをご紹介する。

(2023年8月25日)
水中結晶光合成手法を開発:

北海道大学は、水と光を用いてナノ結晶を合成する手法「水中結晶光合成(SPsC)」により、光学的臨界相を有するナノ材料の開発に成功した。開発した材料は、赤外領域を含む全太陽光波長域を利用できるため、これまでにない光熱変換特性などが得られるという。

(2023年8月9日)
極めて薄いシリコン負極を形成:

秋田大学と日本大学による研究グループは、負極にシリコンを用いる「リチウムイオンキャパシター(LiC)」において、長寿命化を可能にする技術を開発した。極めて薄いシリコン負極を用いることで実現した。

(2023年8月8日)

市場/設備投資

X線顕微鏡で非破壊観測:

東北大学、名古屋大学、ファインセラミックスセンター、高輝度光科学研究センターらの研究グループは2023年8月4日、充放電中の薄膜型全固体電池における化学状態変化を“丸ごと”可視化することに成功したと発表した。

(2023年8月21日)
シリコンアノードを開発:

シリコンアノードを用いた高エネルギー密度バッテリーを手掛ける米国のAmpriusは、2025年に工場の稼働を開始する。数年以内には、同社製バッテリーが空飛ぶクルマに搭載可能になる見込みだという。

(2023年6月13日)
需要拡大に備える:

ホンダとGSユアサが合弁会社「Honda・GS Yuasa EV Battery R&D」を設立する。リチウムイオン電池(LiB)の研究開発のほか、主要原材料のサプライチェーンと効率的な生産システムの構築を目指す。

(2023年5月16日)
電池の需要増で環境対策が急務:

電気自動車(EV)の普及に伴い、リチウムイオンバッテリーの需要も増加している中、電池の製造に関連する環境対策は急務になっている。オーストラリアのスタートアップNovalith Technologiesは、リチウムイオン電池製造が直面する課題解決の一端を担う技術を手掛けている。

(2023年4月26日)
EVでも喫緊の課題だが:

EV市場は堅調な成長が予測されているが、バッテリーのリサイクルが大きな課題になりつつある。

(2023年3月31日)
富士経済が世界市場規模を予測:

世界の全固体電池市場は、2022年見込みの60億円に対し、2040年には3兆8605億円規模に拡大する。富士経済が予測した。

(2022年11月25日)
2024年度中の量産開始:

パナソニック エナジーは、2022年10月31日、米国カンザス州に車載用円筒形リチウムイオン電池の新工場を建設することを正式に決定したと発表した。2022年11月から建設を開始し、2024年度中の生産開始を予定している。

(2022年11月1日)
ノルウェーのFREYR BATTERY:

日本電産は2022年8月30日、ノルウェーの半固体リチウムイオン電池メーカーFREYR BATTERY(以下、FREYR)と合弁契約を締結した、と発表した。日本電産は、「FREYRとの戦略的パートナーシップを強化し、今後のBESS(Battery Energy Storage System)ソリューション事業のさらなる拡大を目指す」としている。

(2022年8月30日)

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