22nm世代の半導体プロセスで製造する新型CPU「Ivy Bridge」の発売を4月に控えたIntel。既存CPUのCore i7やCore i5、Core i3、Pentium、Celeronのうち25品種について、生産量を段階的に減らし、2012年第2四半期までに全ての製造を停止する計画だ。
Intelは、同社のCPUを採用しているPCメーカーに対し、デスクトップPC用CPUの25品種について製造を段階的に停止するという計画を通達した。2012年4月に発売を予定している、22nm世代の半導体プロセスを用いた新型CPU「Ivy Bridge」の登場に備えた動きとみられる。
IntelのCPUを採用している台湾の複数の機器メーカーによると、Intelは「Core i5-661/660」、「Core i3-530」、「Pentium E5700」、「Celeron E3500」の生産量を段階的に減らし、2012年第2四半期にはこれらの品種の製造を全て停止する計画だという。
同社は他にも2012年第2四半期に、「Core i7-960/950/930/870/880S/870S」、「Core i5-2300/680/670」、「Core Duo E7500/E7600」、「Pentium G960」、「E6600/E550」、「Celeron E3300」の製造を停止する見込みだ。また、2012年第1四半期には、「Core i7-875K/860S」、「Core i5-760/750S/655K」、「Celeron 450/430」の製造を停止するとみられる。
Intelは今後、Ivy Bridgeとチップセット「Panther Point」を組み合わせた新しいCPUプラットフォーム「Maho Bay」を提供する。Maho Bayの正式な発売は2012年4月初旬の予定だが、台湾のGigabyteなどのマザーボードメーカーによると、2012年1月10〜13日に米国のラスベガスで開催される「2012 International Consumer Electronics Show(CES)」や、ドイツのハノーバーで3月に開催される「CeBit 2012」で、Maho Bayのサンプルが披露される見込みだという。
Gigabyteの広報担当者であるTim Handley氏によれば、Maho Bayは、CPUソケット「LGA1155」を備えた、Intelの従来CPU「Sandy Bridge」に対応する既存のマザーボードと完全な互換性がある。これはSandy Bridgeも、Ivy Bridge対応の新しいマザーボードと互換性があることを意味する。この利点により、財布のひもが固いユーザーでもためらうことなく、2012年4月にはマザーボードを、2012年後半にはCPUをアップグレードできるだろう。
なおHandley氏は、「Ivy Bridgeは旧バージョンのLGA1155マザーボードとの互換性があり、既存のCPUは新バージョンのLGA1155マザーボードとの互換性がある。ただし当然ながら、LGA1366やLGA2011に対応するCPUは、LGA1155タイプのマザーボードはその新旧によらず互換性が無い」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.