MEMSタイミングデバイスを手掛ける米国のSiTimeの元エンジニアで、現在は学界に転じたMichael Perrott氏は、MEMSベースのプログラマブル発振器を披露した。周波数精度が0.5ppm以下と高く、水晶利用のタイミング素子を置き換える可能性があるという(論文番号11.6)。
東芝でデジタルメディア用SoCの研究グループに所属するYasuki Tanabe氏は、464GOPS(Giga Operations per Second)の性能を達成しながらも消費電力がわずか3Wと小さい画像認識チップの動作を実演して見せた。自動車のさまざまなアプリケーションを視野に入れているという(論文番号12.5)。
Texas InstrumentsのBrian Lum-Shue Chan氏は、330nAと低い電流で動作し、太陽電池や熱電素子を使って最大500mWのエネルギーを生成できるエネルギーハーベスティング(環境発電)用チップを紹介した(論文番号5.8)。
Intelは、研究用に設計した、しきい値電圧に近い0.28V(280mW)と低い電圧で動作する32ビットのプロセッサ「Claremont」を披露した。32nm世代のプロセス技術で製造している(論文番号3.6)。
低消費電力のキーワードでは、Rambusの展示も目を引いた。16Gビット/秒の双方向データ伝送に対応した差動パラレルリンクで、ビット当たりの消費エネルギーは4.1pJ(ピコジュール)と小さい(論文番号7.5)。
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