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TSMC、ASMLの研究開発プログラムに14億ドルを投資ビジネスニュース 企業動向

ASMLは、同社の株式の最大25%を売却して研究開発資金を調達しようとしている。25%のうち15%はIntelが取得することで合意している。今回は、TSMCが5%を取得することを発表した。

» 2012年08月08日 10時08分 公開
[Peter Clarke,EE Times]

 TSMCは、リソグラフィ装置メーカーであるASMLの研究開発プログラムの一環として、ASML株式の5%を取得することに合意したと発表した。Intelも先日、同プログラムに基づき、ASML株式の15%を取得することで合意済みだ(関連ニュース)。

 TSMCは、ASML株式の取得分として8億3800万ユーロ(約10億400万米ドル)を支払うとともに、ASMLの研究開発プログラムに向けた資金として、今後5年の間に分割で2億7600万ユーロ(約3億4000万米ドル)を提供することに合意したという。

 Intelは先日、EUV(極端紫外線)リソグラフィ装置の開発や450mmウエハー製造技術への移行を加速させるためのASMLプログラムの一環として、ASML株式の15%を取得することで合意している。TSMCも今回、それに続く形となった。

 ASMLが設立した研究開発プログラムは、同社株式の最大25%をパートナー企業各社に売却することで研究開発資金を調達するというものである。ASMLは最初に、IntelとSamsung Electronics、TSMCの3社に話を持ちかけた。Intelの15%に続き、TSMCが今回5%の株式を取得するため、残る5%に関しては、Samsungか、他のメーカーが取得することになる。

 TSMCの共同最高執行責任者であるShang-yi Chiang氏は、発表資料の中で、「われわれは現在、半導体の微細化において、増大する一途のウエハー製造コストをいかに効率的に抑えるかという困難な課題に直面している。今回、ASMLの研究開発プログラムに出資することにより、EUVリソグラフィ技術の開発を確実に加速させるとともに、既存の光リソグラフィツールの性能向上や、450mmウエハー製造に向けた新しい技術の導入実現に向けて、必要不可欠な技術革新に注力できるようになると確信している。こうした取り組みによって、ウエハー製造コストを抑えられるだけでなく、ムーアの法則において経済的な実行可能性を実現することも可能になる」と述べている。

 ASMLのCEO(最高経営責任者)であるEric Meurice氏は、同じ発表資料の中で、「技術革新を実現することにより、当社の共同出資パートナーだけでなく、業界全体にメリットをもたらすことができる」と述べている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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