エンタープライズ向けやクラウドコンピューティング向けのサーバ装置に向けたSAS/SATA用RAIDアダプタである。PCI Express 3.0の帯域幅を最大限に利用することが可能だとしており、スループットは6.6Gバイト/秒に達するという。データアクセス性能については45万IOPSが得られる。
ネットワーク/ストレージ装置に向けた半導体チップを手掛けるPMC-Sierraの日本法人ピーエムシー・シエラ・ジャパンは2012年9月、PCI Express 3.0(PCIe Gen3)に対応するSAS/SATA用RAIDアダプタ「Adaptec 7シリーズファミリ」を発表した。2010年6月にPMC-Sierraが買収したAdaptecが以前から供給していた製品ラインの最新機種である。エンタープライズ向けやクラウドコンピューティング向けのサーバ装置に向ける。
PCIe Gen3の帯域幅を最大限に利用することで、サーバシステムとして高い性能を達成できることが特長だという。スループットの実測値は6.6Gバイト/秒(シーケンシャルリード時)に達する。また、データアクセス性能の指標であるIOPS(I/O Operations per Second)は、記録媒体として半導体メモリを用いるSSDを16台直接接続すれば45万IOPS(4Kランダムリードブロックサイズ時)が得られる。同社の従来機種「6シリーズ」はPCI Express 2.0対応で、スループットは1/2〜1/3程度、IPOSは1/10程度にとどまっていたという。
7シリーズでは、ロープロファイル/MD2形状と小型ながらもネイティブ側に16本のSAS/SATAポートを備えた機種「ASR-71605」や、フルハイト/ハーフレングス形状で24本のネイティブポートを搭載した機種「ASR-72405」など合計8機種を取りそろえた。「小型機の16ポートは競合他社の同形状機の2倍。フル形状機の24ポートはPCI Gen3製品で業界最多のポート数だ」(同社)と主張する。2012年10月から正規代理店や提携企業経由で販売する予定である。
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