Spansion(スパンション)は2014年10月、プロセッサコアに「ARM Cortex-M4」を搭載したマイコン「FM4ファミリ」として新たに「S6E2CCシリーズ」(96品種)を追加したと発表した。最大動作周波数は200MHzで従来のFM4ファミリと比べ1.2倍程度高速化した他、M2M(Machine to Machine)通信や高性能なヒューマンマシンインタフェース(HMI)などの用途に向けた多数の周辺回路を搭載した製品がそろう。
Spansion(以下、スパンション)は2014年10月、プロセッサコアに「ARM Cortex-M4」を搭載したマイコン「FM4ファミリ」として新たに「S6E2CCシリーズ」(96品種)を追加したと発表した。最大動作周波数は200MHzで従来のFM4ファミリと比べ1.2倍程度高速化した他、M2M(Machine to Machine)通信や高性能なヒューマンマシンインタフェース(HMI)などの用途に向けた多数の周辺回路を搭載した製品がそろう。既にサンプル出荷を開始し、量産は2015年1〜3月からを予定している。
S6E2CCシリーズは、マイコンとして最高速クラスとなる最大動作周波数200MHzを実現した他、最大2Mバイト容量の大容量フラッシュメモリを搭載するハイエンドマイコンだ。フラッシュメモリは72MHzという高速なアクセス速度を誇る上、16kバイトのフラッシュアクセラレータによって「ゼロウェイト」(待機時間なし)のフラッシュメモリアクセスを実現しているという。また、フラッシュメモリは2つの独立したメモリとして使用でき、一方でコードを実行し動作を続けながら、もう一方でファームウェアを更新するといった使用が行える。
ペリフェラルには、多くの通信機能、メモリインタフェースを搭載している。通信ペリフェラルとして、イーサネットの他、次世代CAN規格「CAN-FD」対応したCANインタフェース、SDIO、USB(Full Speed)、HDMI-CECなどを搭載する。また、UART、SPI、I2C、LINといった各種シリアルインタフェースを、ユーザーが選択できる「汎用シリアルインタフェース」(最大16チャンネル)も備えている。
産業機器などのアプリケーションでの使用を見込み、モーター制御機能も従来品から強化し、3つの高速A-Dコンバータと、3つの複雑なタイマーブロックを搭載した。その他、メモリ検証やフラッシュメモリのエラー訂正(ECC)、クロック監視、デュアルウオッチドックタイマーなどの機能も搭載している。
動作電源電圧範囲は、2.7〜5.5V。価格は、1500個注文時単価10米ドルとなっている。
今回のFM4ファミリ96品種の追加により、Cortex-M3を搭載する「FM3ファミリ」、同M0+を搭載する「FM0+ファミリ」を含め、スパンションのARMコア搭載マイコン「FMファミリ」の総品種数は753品種となった。
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