なお、日本のスタートアップであるRapidusについては「不確定要素(wildcard)だ」とする。「Rapidusは、2027年に2nmの量産を開始する計画で、サプライチェーンの主権を重視する日本およびアジアの顧客にとって、信頼できる選択肢となる可能性がある。こうした顧客は、特定の先端ノードプロジェクトをファウンドリーと共同開発する意欲を持っている」(Triolo氏)
TSMCは、SamsungのようなGAA導入の失敗を回避するため、GAAの導入をN3ではなくN2からと遅らせ、早期顧客テープアウトによる長期ベースライン/歩留まり向上プログラムを実施し、スケジュール通りの量産開始を宣言することで、リスクを低減したように見えるとTriolo氏は分析する。
「『難所』が全て解決されていると確信できるのは、N2でスマートフォン向けやHPC(高性能コンピューティング)向けの高ボリューム製品が複数出荷され、安定した歩留まりと予測可能な立ち上がりスピードが2026年を通じて示されたときだ。初期段階のGAAで問題が表面化しやすいのは、SRAMや大電流ブロックの挙動だ。また、テープアウトから量産までの期間や、スケジュールの大幅な遅れが生じるかどうかにも注目すべきだ」(同氏)
TSMCのこれまでの実績を踏まえると、同社はこうした課題を2026年までに乗り越える可能性が高いと、Triolo氏は付け加えた。
「TSMCがつまずき、IntelやSamsungにチャンスを与えるという見方は、最良の賭けとはいえないだろう」と、Triolo氏は結論づけている。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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