市場調査会社のCEOによると、半導体市場は、市場規模の縮小や成長、メーカーの統廃合を繰り返しながらも、長期的な視野でみれば「成長が続く」という。
市場調査会社のInternational Business StrategiesのCEO(最高経営責任者)で、長らく半導体市場を観測してきたHandel Jones氏は、「2013年の半導体市場は、前年比で0.5%縮小する。だが、長期的な視点でみると、力強い成長が続くだろう」と述べる。
Jones氏は、「2013年第1四半期におけるファウンドリメーカーの売上高は鈍っている。これは、2013年6月までは、IC市場の成長が比較的緩やかになることを示している。2013年は、第3四半期で大きく成長し、第4四半期でやや緩やかな成長に戻る」と予想している。「2013年の半導体市場の成長については控え目にみている。ただし、メモリ価格が下落すれば話は別だ」(同氏)。
Jones氏は、懸念事項として中国の経済成長の鈍化や、日本や欧州の景気低迷を挙げている。一方、半導体市場の成長を促す要因として、LTE(Long Term Evolution)やMEMSといった分野を挙げた。
「長い目でみれば半導体業界やエレクトロニクス業界には大きな問題は見当たらない。ただし、水面下でくすぶっている課題は数多く存在する」(Jones氏)。
同氏は、「プロセス技術の開発コストが高くなるにつれて、先端ノードに移行する半導体メーカーは少なくなるだろう」と予測する。同氏によれば、「14nmプロセスの開発には15億米ドルかかるとみられている。20nmプロセスを開発するときは、約10億米ドルだった」という。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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