2013年のNAND型フラッシュメモリ市場は300億米ドルに達する見込みだ。そのうち、26%がスマートフォン向けになると予測されている。堅調に伸びるスマートフォン市場は、NANDフラッシュにとって大きな支えとなりそうだ。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliは、「2013年のNAND型フラッシュメモリ市場は、2012年の268億米ドルから12%増となる300億米ドル規模に達する」という予測を示した。
IHS iSuppliは、「NANDフラッシュ市場のうち、26%がスマートフォン向けとなる見通しだ。2013年のスマートフォン出荷台数は、携帯電話機全体の56%に増加すると予想される。2013年の携帯電話機の総出荷台数の予測は17億4500万台で、うち9億7500万台がスマートフォンとなる見込みだ。なお、2012年のスマートフォン出荷台数は7億5000万台、携帯電話機の総出荷台数に占める割合は42%だった」と述べている。
また、別の市場調査会社であるIC Insightsによると、スマートフォンには、通常の携帯電話機の約9倍のフラッシュメモリが搭載されているという。
SSD(Solid State Drive)は、2013年のNANDフラッシュ市場のうち13%を占めると予想される。ノートPCにおいて、HDDの代わりにSSDを搭載(あるいは両方を搭載)する製品が増えてきたからだ。SSDは、高速に読み書きできて消費電力が小さいことから、サーバにも採用されるようになっている。さらに、カーナビゲーションシステムや産業機器、デジタルビデオレコーダなどへの採用も期待される。
急速に普及が進んでいるタブレット端末には、一般的に16GバイトのNANDフラッシュが標準装備されている。IC Insightsによると、2012年におけるAppleの「iPad」の出荷台数は1億1700万台で、2011年の6500万台からほぼ倍増したという。また、2013年のタブレット端末の出荷台数は、1億6700台に達すると予想される。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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