東芝は、イメージセンサー事業において、スマートフォン向けに加えて、車載用途や医療用途に向けたイメージセンサーの開発と拡販を積極的に展開する。
東芝は2014年9月、イメージセンサー事業において、これまでのスマートフォン向けに加えて、車載用途や医療用途に向けたイメージセンサーの開発と拡販を積極的に展開していく方針を発表した。
東芝は、イメージセンサー製品について、裏面照射型イメージセンサー(BSI)技術や、明暗コントラスト比が高い場所でも白とび/黒つぶれの少ない画質が得られるHDR(High Dynamic Range)技術、明るい高速動画撮影を可能とするブライトモード(Bright Mode)技術などを活用することで、他社製品との差異化を図ってきた。
東芝はこれらの技術をベースに、これまでは中国スマートフォン向けなどを主体にイメージセンサー事業を展開してきた。スマートフォンのメインカメラ向けは800万画素品や1300万画素品が中心となっている。これに対して東芝は、HDR技術や、通常モードに比べて最大4倍明るい動画を撮影することが可能なブライトモード技術を搭載した製品を供給している。また、ハイエンドスマートフォン向けには2000万画素品を開発し、供給していく計画だ。
イメージセンサー事業において、同社がこれからとくに注力していく用途として、「車載用」と「医療用」を挙げる。車載向けとしては、すでに販売しているビューカメラ用に加えて、センシング用途に注目する。このため、独自のHDR技術を搭載したイメージセンサーを新たに開発するとともに、車載向け画像認識LSI「Visconti」と組み合わせたシステム提案を行っていく。
医療向けでは、CapsoVision(CV)製カプセル内視鏡に搭載することができるイメージセンサーを開発中だ。CVはヘルスケア事業の一環として東芝が出資した会社である。これ以外にも、カテーテルや内視鏡に向けたイメージセンサーの開発を検討している。
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